テニスコーチ カタルが語るブログ

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アレックス・デミノー 選手の進化!新たなチャンピオンが周りの選手も引き上げる瞬間!

 

カタルです。

 

いや~ ウィンブルドン 激熱な試合多くて寝不足ですよ… (ノД`)・゜・。

 

今回、僕の中で今年の初め位から急激に進化して来てると感じていた選手が勝ち上がっているので記事にしてみたいと思います!

 

その選手と言うのが、アレックス・デミノー 選手( オーストラリア )です!

 

アレックス・デミノー 選手のデータ

・元ジュニア世界ランク  2位

・世界ランク最高  7位(2024/6/17) 

・現世界ランキング  9位(2024/7/8)

 

・生年月日 1999年2月17日 25歳

・2015年7月にプロ転向

・身長 183㎝

・体重69㎏

・右利き

・出身 オーストラリア シドニー

 

この デミノー 選手のことは、去年の木下ジャパンオープンで直接観ているのですが、その時と今では別人?て思うぐらい進化してます!!

 

ジャパンオープンで観戦した時の デミノー 選手の印象は…

とにかく粘り強い!めっちゃ動きまわる!カウンター美味い!…でも決定力不足…

と言う感じで、その時は アスラン・カラツェフ 選手に撃ち抜かれる形で負けていました…

 

 

❏ 切っ掛けは、現 NO.1 ヤニック・シナ― 選手?

そんなデミノー選手のプレーを次に目にしたのは、今年の2月に行われた【 ATPロッテンダム 】の決勝戦で、ヤニック・シナ― 選手と戦ってる試合でした。

 

その試合を観ようと思った切っ掛けは、オーストラリアオープンで シナ― 選手が ノバク・ジョコビッチ 選手を圧倒する形で破り、そのプレーが新時代を思わせるものだったので、その後の シナ― 選手のプレーを観戦したいと思ったからだったのですが…

 

その試合を観た時、あまりにも デミノー 選手のプレーが変わっていたのでビックリしました!

 

今までの粘ってミスさせるプレースタイルに自分からの攻撃が加わり、打ち込んでポイントを奪っている場面が明らかに増えていました!

そして、元々得意だったカウンタも攻撃力を増していて、明らかにディフェンシブなプレーから攻撃的なプレーに変わっていたのです!

 

そして何より驚いたのが、その攻撃やカウンターの仕方が、まるで シナ― 選手のプレーを参考にし、自分のプレーに落とし込んだかのような感じだったのです!

 

〈 えー! こんな短期間でこんなにプレーが変わることあるの?? 〉

〈 オーストラリアオープンのプレーは観てないから分からないけど、確実にジャパンオープン(2023/10/20)の時はこのプレーじゃなかったぞ… 〉

 

ちなみに、シナ―選手の一番の特徴は、従来のライジングとは少し違い、どんなボールに対してもペースを上げる打ち方をする所に有ると僕は思っています!

スピン系とフラット系と言う違いはありますが、この打ち方を デミノー 選手も今は取り入れてる感じです。

 

これはあくまで僕の予想ですが、デミノー 選手は シナ― 選手のプレーを観て、自分にもできる攻撃の仕方に気が付き、身に付けて行ったんじゃないかと思うのです!

 

 

❏ キャリア最高を更新!

5月の終わりから開催された フレンチオープン でベスト8に入った デミノー 選手、これまでの フレンチオープン での最高成績が2回戦だったので、一気にキャリア最高を更新しています!

その後開催された、ATP250 ロスマーレン・グラスコートを初優勝し、2024年6月17日にキャリア最高の7位をマーク!

そして今回のウィンブルドンでは、今現在過去最高のベスト8!

 

さっきまで アルトゥール・フィス 選手との試合を観ていましたが、リターンがとにかくエグイ!

200㎞超えのサーブを持つ フィス 選手のサービスゲームに対して、4セットで9回ブレイクすると言う驚異的な数字!

そしてグラスコートでも動き回れるフットワーク!

 

次の対戦相手はジョコビッチ選手なので、部が悪いとは思いますが…

どこまで行けるのか?

 

 

❏ 新たなチャンピオンが周りの選手のレベルも引き上げる!

昔、ロジャー・フェデラー 選手の出現で、世界中のフットワークが変わったように…

新たなチャンピオンが生まれれば、それを参考に新たなプレーをする選手が生まれるものです!

 

今回は、その瞬間を目撃した気分ですw

 

恐らく今後もそういった選手が増え、更に世界のテニスのレベルが上がって行くのでしょう!

 

今が最高点だと思っていたのに、まだ上がる要素があるなんて…

テニスってすごくないですか??

 

そして…

僕ら日本人にもこれができるはず!!

 

教え子にコツを教え、数年後にシナ―選手すら超える選手になって欲しい!

そんなことを夢見るカタルでした。

 

 

~おしまい~