カタルです。
2024/10/27( 日 )に全日程を終了した WTA500 東レ・パンパシフィックオープン!
今大会は残念ながら多くの出場予定選手が欠場してしまい、レベルが全体的に落ちてしまった印象でしたが、その分多くの日本人選手が予選から本戦に勝ち上がっていたので、その選手達のプレーが世界ランク上位の選手達相手にとどこまで通用するのか?にも注目しつつ、そんな選手達を直接観戦するために有明コロシアムに足を運びました!
…
と…
ここまでの内容だと、そんな日本人選手達について詳しく書いて行きそうな雰囲気を醸し出していると思いますが…
今回はちょっと違います(笑)
一応、今大会で日本人最高成績だった 石井 さやか( いしい さやか ) 選手についての記事を前に書いたので、そっちが気になる人は下からどうぞ⇩
石井 さやか( いしい さやか ) 選手についての記事はこちら⇩
❏ 世界ランク7位 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手
僕は、去年の 東レ も観戦していて、イガ・シフィオンテク 選手や ジェシカ・ペグラ 選手などのプレーも観ているのですが、その時でもそこまで感じていなかった衝撃を今回の出場選手の中の1人に感じました!
それが今大会の第1シードにして、そのまま優勝を勝ち取った!
中国の 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手 です!
鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手のデータ(2024/10/28)
・自己最高世界ランキング 7位
・現世界ランク 7位(2024/10/28)
・全豪オープン準優勝( 2024 ) パリオリンピック金メダリスト( 2024 )
・「 Wilson」契約選手
・2021年にプロ転向( 当時18歳 )
・生年月日 2002年10月8日 22歳
・身長 178cm
・右利き
・出身 中華人民共和国 湖北省十堰市
※ 漢字だと読めない人が多いため、ここからは 鄭 選手の表記を ジェン 選手とします。
ジェン 選手のプレーについては、全豪オープンの決勝で アリナ・サバレンカ 選手と対戦していたのを観ていましたが、その時は サバレンカ 選手の圧倒的なプレーが目立っていたため、正直言うとどのようなプレーだったかあまり記憶に残っておらず、観戦当日の時点では、あまり観戦のメインとは考えていませんでした…
そんな ジェン 選手の 2R の対戦相手が 内島 萌夏( うちじま もゆか )選手と言う事で…
前に 内島 選手を紹介した記事はこちら⇩
どちらかと言うと、内島 選手が上位シードの選手とどのような戦いをするのか?の方に興味があったっというのが正直なところでした…
❏ 「 ものが違う! 」 そう感じさせる躍動感あるプレー!
そんな 内島 選手中心で観始めた試合でしたが…
実際プレーが始まって感じた ジェン 選手の印象は…
「 ここまで観てきた選手とはものが違う!! 」
というものでした!
まず衝撃だったのがフットワーク!
178㎝と言う高身長とは思えない素早いステップワーク!
何よりボールに入りに行くスピードが段違いに早い!
こんなボールの入り方が出来る女子選手を始めて見たかもしれません!
その中でも前にしっかり入れた時のショットがかなり強力で、一撃で相手を追い込める攻撃力が有ります!
更に、左右に振られた時のカウンターにも相手からポイントを奪える鋭さが有り、何よりコースがエグイ!
プレーは基本フラット系のショットを主体にどんどん攻撃して行くスタイルですが、状況に応じて上手くスピン系を織り交ぜる柔軟さも持っていて、高い対応力を感じさせます!
その上、ネットプレーでもポイントを取り切れるテクニックも持っていて、積極的にネットに詰めて行くプレーを見せていました!
そして恐らく、どんどんペースを上げて行くプレーにも挑戦している感じで、タイミングが合って来ると手が付けられない躍動感あるプレーが展開されていました!
唯一サーブがたまに精度が落ちる瞬間帯が有り、そのままブレイクされることも有りましたが、基本的には180㎞前後のファーストサーブをコンスタントに打ち分けるので、確率が高い時のキープ率ははかなり高いものでした!
❏ スコア以上に感じる力の差…
今回観戦した 内島 選手との試合では、1st が 7-5 と競ったスコアとなり、 内島 選手がよく食らいついたとも言えますが、実際は ジェン 選手がリターンから積極的にペースを上げて打ち込みに行ったボールのミスが多かたのがキープ出来ていた要因とも言える内容で、ジェン選手がペースを上げる練習していたようにも感じました…
2st に入ってタイミングが合い始めてからは 内島 選手のファーストすらコースに叩き込まれる苦しい展開になって行き、後半は何をしても通用せずに手も足も出ないと言う圧倒された状態となり、 0-6 と言うスコアでの決着となりました…
…
ここからは少し日本人目線で話しをして行きますが…
1st の時点では、 内島 選手がラリーで強気に取り切る場面が有り、先にブレイクにも成功しリードした状態になったので、「 あそこをキープ出来ていれば、1st は取れた可能性もあった! 」と言いたい…
…言いたいのですが…
その後、連続でブレイクされての 5-7 …
2st は一度もキープできずに 0-6 …
序盤のスコアとしては競っていたものの、本格的に集中力が上がってきた時の力の差は歴然だったと思います…
特に 2st の後半は、 内島 選手が何をしたら良いのか分からないと感じながらプレーしていたようにも見えました…
これはかなりショックだったんじゃないかと思います…
実際、その後行われた WTA250 江西省( こうせいしょう )オープン では、第3シードとして出場しながら1R で負けてしまっていたので、やはり引きずっているのでは?と心配になりました…
ただダブルスでは決勝まで勝ち上がり見事にツアー初優勝を成し遂げていたので、しっかり切り替えることが出来たんじゃないかと期待しています!
上との差も感じつつ、今後更にレベルアップした姿を 内島 選手には見せて欲しいですね!
❏ まとめ
今回、プレーを生で観て衝撃を受けた 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手について書いて行きました!
今現在22歳と言う年齢も考えると、今後過去最強のアジア女子選手になる可能性すら有るとプレーから感じました!
まあ…
そもそも 全豪オープン準優勝にしてパリオリンピックの金メダリストを注目していなかったと言うのが、僕の認識が甘かったと言えそうですが…( 苦笑 )
しかし、最近中国の選手がほんと強い!
男女共にどんどん新しい強い選手が出てきますよね!
それに比べてみ日本人は…
なんて悲観するのではなく、同じアジア人として逆に可能性を感じて行きたい所です!
日本人にだってまだまだプレーのスケールを上げて行ける可能性が有るはずです!
より研究し、より高いパフォーマンスを発揮できるような選手に教え子を育てて行きたい!
そんな思いに気持ちを高ぶらせるカタルでした。
~おしまい~