テニスコーチ カタルが語るブログ

テニスコーチが日々の出来事から思ったことを色々語るブログです

上達を加速させるために! コーチも生徒も理解しておきたい【 感覚と現実の違い 】!

 

カタルです。

 

教える側、教わる側と言う関係性には、お互いが理解しといた方が良いと感じる事柄が有ります。

それは、教える側と教わる側の間の『 認識 』には『 ズレ 』が生まれると言うことです!

 

今回は、そんな『 認識 』『 ズレ 』が生まれてしまう原因でもある、【 感覚と現実の違い 】と言うものについて語って行こうと思います!

 

教える側も教わる側も共に理解しておくことで、お互いの関係性や、今後の上達を加速させれる可能性が有ると思うので、是非参考にしてみて下さい!

 

 

 

 

❏ 実際の動きはイメージと違う!

「自分のプレーてる動画を取ったら、イメージしていた姿と違ってショックだった…」

 

こんなエピソードを聞いたり、経験したことは無いでしょうか?

 

上達を目指している人のほとんどが、習っているコーチや、憧れの選手の真似をしたり、アドバイスされたことを意識して練習してると思いますが、実際の自分の動きが自分がイメージしている動きや感覚と、実際に起こっている出来事には大きなギャップが有あるのが普通です。

そして、このギャップを埋めたり、理解する作業こそが、上達のカギになると言っても過言ではないのです!

 

 

❏ なぜコーチが必要なのか?理解しておきたいコーチの役割…

皆さんは疑問に思ったことは無いでしょうか?

なぜ、トップクラスのプロ選手たちにコーチが必要なのかを…

 

実際、世界ランク1位の選手より上手いコーチなど存在しませんし、すでに現役選手の方がコーチより強いのは明らかです。

 

しかし、選手達はコーチに絶対の信頼を置き、そのアドバイスを受け入れプレーします!

これは、そのレベルにいる選手達ですら、自分の感覚と実際に起こっていることのギャップに悩まされ、コーチからのアドバイスを求め修正するからです!

 

選手は、練習で感覚を磨き、それを発揮する努力をしています。

しかしコーチは、外から見た状況と本人の感覚とを照らし合わせ、スキルの習得や、感覚とのズレを修正する手助けできるように、見極める目とイメージを鍛えています。

つまりコーチの本当の役割は、感覚と現実との違いをプレーしている人に伝え、良い方向に導くことなのです!

 

 

❏ なぜ起こる?コーチと生徒の『 認識 』『 ズレ 』

こんな経験や、場面を見たことはないでしょうか?

 

…教えてる人が、アドバイスしながらイライラして、強い口調になっています…

 

「 違う!そうじゃない!もっとちゃんと意識して! 」

 

教わってる人の方は、最初は頑張って取り組んでいましたが、段々やる気をなくしたり、ふてくされたりしています…

 

( ちゃんとやろうとしてるのに…何が違うか分からないよ… )

 

もちろん、こんなこと経験したこと無いって人もいるかもしれませんが…

この出来事が起こるのは、教えてる人と教わってる人の『 認識 』『 ズレ 』が有ることが理由です。

教わってる人が行って感じている感覚的な変化と、教えてる人が見ている外側の変化には予想以上に大きなギャップが有るのです。

 

 

❏ 【 感覚と現実の違い 】を知れば成長は加速する!

それでは、なぜ教える側と教わる側にギャップが生まれるのでしょうか?

その理由を、図を使って説明していきたいと思います!

これが分かっていれば、教える側のアドバイスの仕方や見方が変わると思いますし、教わる側も、意識の仕方や取り組み方が変わって行くと思います!

 

それでは下の図を見てください!

 

図-1

Aさん

 

これは、習っている人をAさんとしてあらわした図です。

この図は、Aさんをかたどっている枠とその中にある感覚を表しています!

この図を使って、教える人と教わる人の認識の差が、どうすれば埋まるのかを説明して行きたいと思います。

 

 

1.教えてる側の心境

 

「 もっとこうしたらうまくいきますよ。 」

 

「 …まだできてないですよ!もっと意識してください… 」

 

「 いや…もっと意識してください!全然変わってませんよ!! 」

 

( なんでやろうとしないんだ!上手くなりたいんじゃないのか!? )

 

 

2.教わる側の心境

 

( なるほど!言われた通りやってみよう。 )

 

( 言われた通りやったんだけどな… 上手くいかないな… )

 

( ずっと意識してるんだよ!何が違うか分かんないんだよ!! )

 

…あくまでこれは例ですので、こんなふうに思ってないことも有ると思いますが…

こんな感じで、教わってる側がホントにやる気が無い場合を除いてですが、お互いが真剣に取り組んでいるのにもかかわらず、なぜか起こってしまう出来事なのです!

 

特に身内に教えるときには高確率で起こってるので要注意です!

例えば、お父さんが子供に教えているとします… 

教えているお父さんが段々イライラし始め… 

最終的には激怒して怒鳴り散らします… 

子供はやる気を失ったり泣いたりしています…

なんて経験や光景を目にしたことありませんか?

うちは大丈夫!って方は素晴らしいです!

…でも、一応理解しといてみてください(笑)

 

ではなぜこのようなことが起こるのか?

下の図-2をご覧ください!

 

図-2

Aさんの中での変化

 

これは、Aさんがコーチに言われたことを、実行しようとしたときの感覚の変化を表した図です。

 

Aさんは、コーチに言われた通り意識して練習を行っています…

 

ただ…

Aさんが 図-2 で行った変化は自身の常識の中での行動で、Aさんと言う枠 の中からは出ていません!

そしてこのAさんと言う枠 の中で行った変化を外側から見ると…

元の動きとほとんど違いが無いと言う信じられない現象が起こっているのです!

 

これが、【 感覚と現実の違い 】 が生む『 認識 』『 ズレ 』です!

 

感覚的に変えようとすることは、変える本人にとっては大きな変化なのですが、外側から見ている人にはほとんど違いが無く見えてしまっています…

そして教えている人の目にはアドバイスをしても全く変えようとしないやる気のない人に映ってしまい、イライラを募らせたりするのです!

 

つまり…

この【 感覚と現実の違い 】 が生むお互いの『 認識 』『 ズレ 』こそが、教える側と教わる側の確執を生む最大の原因となってしまうのです!

 

 

それでは、このことを踏まえて 図-3をご覧ください!

 

図-3

コーチが導くAさんの枠の外の領域

 

上の図のように、コーチが言っているアドバイスは、自分が 経験したことのない領域 にあります!

もし、自分の中にある感覚だけで補えるのならば、すでに出来ていることのはずですよね…

本当に変化を求めるときは、自分が経験したことが無い…

あり得ない領域

まで行く必要があるのです!

 

しかし… 

これは、やってる本人からしたらとても怖く、中々自分から踏み込むことが難しいものです…

だからこそ、コーチが必要になります。

コーチが、手探り状態の暗闇の道案内をして、あり得ない領域まで迷わず到達出来るように導きます。

これこそが本当のコーチの役割であり、生徒とコーチとのより良い関係を生むのです!

 

 

❏ まとめ

今回説明した【 感覚と現実の違い 】は、教える側、教わる側、共に理解しておくことで、よりスムーズな成長に繋がって行くと思います!

 

…そんなことを語った僕自身も、時には出来てない子に強い口調になてしまう事も有ります…

コレを機に、改めて気を付けながらアドバイスして行こう!と気を引き締めるカタルでした。

 

 

~おしまい~