カタルです。
ここ最近、改めて実感している事があります…
それは…
ジュニア選手育成には、メンタルトレーニングが本当に重要なんだと言うことです!
今回は、このことを改めて感じる切っ掛けとなった、コロナ過で陥った選手クラスの状況の話などを交えながら語って行こうと思います。
- ❏ 新型コロナによる緊急事態宣言の影響…
- ❏ コロナ禍で生まれた信じられない状況…
- ❏ 結果は出つつも煮え切らない選手…
- ❏ 雨の日のレッスン再開!しかし…根強く残るコロナ禍の影響…
- ❏ 大きく変わったチームの雰囲気!メンタルトレーニングの重要性!
- ❏ まとめ
❏ 新型コロナによる緊急事態宣言の影響…
2020年4月に、新型コロナウイルスの感染拡大で全国に出された緊急事態宣言…
その影響は、感染拡大を防ぐための室内活動の自粛という形で選手クラスにも降りかかりました…
それまでの選手クラスでは、雨の日でも室内でミーティングを行ったり、メンタルトレーニングを行ったり、フィジカルトレーニングを行ったりと、雨でも休まず、オンコートでは出来ないことなどを行いながら、選手とのコミュニケーションも取ってきました。
しかし、緊急事態宣言による自粛により、雨の日は中止にすると言う決断をし、ミーティングやメンタルトレーニングは、2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症の位置づけが、2類から5類に引き下げられるまで、ほとんど行なわず、オンコートでのみの練習を行っていました。
❏ コロナ禍で生まれた信じられない状況…
ここまで、僕らが教えていた選手達の意識レベルは、結構高いものだったと自負していたのですが、このコロナ禍での期間の間に、そうではない選手が量産されていきました…
それは、コロナ禍も2年目に差し掛かったころ…
元からいた意識の高い上の選手達が、高校入学や大学入学でスクールを抜けたタイミングと、下のクラスから、まだ意識付けを行っていない子達が上がって来たタイミングが重なったことで、下の子達に上の子達の意識や雰囲気が伝わり切らなかったこと…
そして、その時期、外部から入校して来た他クラブの選手達の意識があまりにも低かったことなどもプラスで影響し、練習している選手達の雰囲気が、何とも言えないダラっとした物へと変わってしまったのです…
もちろんオンコートで生徒に話しをしたり、意識付けを行うための取り組みは行っていたのですが…
ボール拾いでまったり世間話に花を咲かせる子…
キツイ練習やトレーニングに文句を言ったり、無理無理と諦めて最後まで全力でプレーしようとしない子…
コーチにアドバイスされても、ちゃんと聞いてない子…
返事や受け答え、挨拶すらも出来ない子まで…
見かねて強く言ったことも何度も有りましたが、その瞬間は改善されても、根本的な解決にはならず、ここはいったい何クラスなんだと思いながらレッスンをする日々が続きました…
本来であれば、育成から上がってきた選手達や、外部から来た選手達にもメンタルトレーニングを何度も行い、意識や考え方を変えて行くための取り組みを地道に行って行くのですが…
当時はそれを行うことが出来ず、口頭で言うだけでは根本的な意識改善は、全くされない物なのだと言うことを実感していました…
この時の状況は、今まで選手を教えて来た中で経験した事の無い最悪なものでした…
これは、下から上がってきた子や外部から移籍してきた子には、選手としての考え方『 選手思考 』が身に付いておらず、『 目標設定 』もハッキリさせないまま練習させてしまっていたことが大きな原因だったと今では思っています…
『選手思考』についての詳しい説明は下の記事からどうぞ⇩
tenniscoachkataru.hatenablog.com
『目標設定』についての詳しい説明は下の記事からどうぞ⇩
tenniscoachkataru.hatenablog.com
❏ 結果は出つつも煮え切らない選手…
そんな中でもテニスのスキルだけは向上し、結果を出す子も何人かいたのですが…
特に下から上がってきた低年齢の選手達の中には、意識が選手になり切っていないまま結果が出てしまった子もいました。
その子を関東、全国と引率した時も、今一煮え切らない練習態度と受け答え…
負けた試合は、無気力試合のような何とも言いえない内容で…
こんなにモヤモヤした気持ちで全国に出場する子を引率したのは初めての経験でした…
本当は…
ここまで勝ち上がった努力をねぎらい、更に上を目指して練習頑張って行こうと言う話しを気持ち良くしたいところだったのですが…
テニスのスキル以外の問題が大きすぎて、親御さんにはこのままだと今後良くない方向に行く可能性が高いと言う話しをし…
後日、選手本人にも意識の確認と今後の取り組みについて話をしましたが…
やはり今一煮え切らない受け答え…
テニスのスキルとは裏腹に、まだ精神年齢も幼く、選手としての取り組みも考え方も薄いまま結果が出てしまった教え子のその後の状態は、やはりあまり良いものではありませんでした…
周囲から贈られる『 毒を帯びた褒め言葉 』によって、トライ精神が削り取られ、まさに『 伸び悩み 』状態に陥ってしまいました…
『毒を帯びた褒め言葉』についての詳しい説明は下の記事からどうぞ⇩
tenniscoachkataru.hatenablog.com
『伸び悩み』についての詳しい説明は下の記事からどうぞ⇩
tenniscoachkataru.hatenablog.com
《 …このままだと…下手したらこの子はつぶれてバーンアウトしてしまう… 早急に何とかしなければ…》
そんな危機感から、改めてメンタルトレーニングの必要性を感じ、個別にその子に行うことを考えていたそんな時…
…新型コロナの位置づけが、2類から5類に引き下げられたことが報道されました!
❏ 雨の日のレッスン再開!しかし…根強く残るコロナ禍の影響…
2023年5月8日に新型コロナの位置づけが、2類から5類に引き下げられたことで、中止になっていた雨の日のレッスンを再開しました!
しかし、「 雨が降ってるので勉強します 」などと言って雨の日にしっかり来る子が最初は少なく、スクールでバイトをしている元教え子は、「 雨の日に来ない子がいること自体が信じられない!」と激怒していましたが、コロナ禍に常識化された『 雨の日 』=『 休み 』と言う習慣は根強く、まずはその常識を書き換えて行く作業が必要でした…
その作業とは…
選手一人一人に、「雨の日は休みじゃないからね!」と伝え「こっちが常識だから」と念を押すのですが、この作業が今の選手クラスの現状を物語っているようで、実にむなしい気分にさせられました…
そんな取り組みの効果も有って、状況は徐々に改善し、ほとんどの子が雨の日も来るようになったことで、やっと選手クラスがスタートしたのだと感じました!
❏ 大きく変わったチームの雰囲気!メンタルトレーニングの重要性!
さあ準備は整いました!
ついに、メンタルトレーニングの再開です!!
今回は、早急に行う必要が有ったため、雨の日だけではなく、晴れた日も練習を切り上げて行うなどして、チーム全体の意識改革と、選手個人個人の課題に対しての改善を図って行きました!
メンタルトレーニングと一言で言っても色々な種類があり、段階をおって何度も行うことで徐々に意識やモチベーションを向上させて行き、人によっては自分のメンタル的な課題を自覚させ、そのコントロール方法を練習し覚えて行きます。
今回は詳しい内容を省きますが、メンタルトレーニングに取り組み始めて数ヶ月たったころにはチーム全体の意識が大きく変わり、練習中の雰囲気もかなり良くなって行きました!
これまで、どんなに口頭で言っても改善されなかった選手達も、徐々に意識の持ち方や行動が変わり始め、今ではしっかり集中した練習を行っています!
バーンアウトを心配していた選手も、今では意識が大きく変わり、今後が楽しみな選手へと成長して来ています!
これは、思ってた以上の効果です!!
メンタルトレーニングマジスゲー!!!
❏ まとめ
今回、僕自身も悩んでいた選手クラスの状態を見事に変えたメンタルトレーニングの重要性を語って来ました。
どうしてもオンコートでのテニススキルにばかりに目が行きがちですが、本当に選手として重要になって来るのは、高い意識の持続だと僕は思います。
今までの教え子達が高い意識を持ち続けてこれたのも、このメンタルトレーニングの効果が大きかったんだと改めて認識したカタルでした。
~おしまい~