テニスコーチ カタルが語るブログ

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なぜユニクロはロジャー・フェデラーと330億円で10年契約を結んだのか?

 

カタルです。

今回は視点を変えてスポーツ選手の企業契約について語って行きたいと思います。

 

これは昔書いた記事の復刻なので、終わってしまったり結果が出てしまった内容も含まれていますが、昔書いたものとしてみてもらえると幸いです。

 

……

 

『ロジャー・フェデラーがユニクロと契約!』

少し前の話しですが当時は話題になりました。

 

〔 2018年の7月にユニクロはロジャー・フェデラー(当時37歳)と10年、330億円の契約をした。〕

 

世間は、なぜロジャー・フェデラーがユニクロと契約したのか?に注目していたみたいですが… 

僕は『なぜユニクロは当時37歳のロジャー・フェデラーと10年、330億円と言う巨額な契約をしたのか?』に注目したいと思います!

 

おそらく選手としてのロジャー・フェデラーは10年後引退をしてると思います。(…さすがにまだやってるなんてことは…あるのか…?)

もしかしたら…なんて気持ちもありますが、ユニクロがそのもしかしてを期待したわけでは無いことは間違いないと思います!

そこで、企業側から見た契約とはどんなものなのかを考えながら、ユニクロの本当の狙いはなんなのかを考えてみたいと思います。

 

 

 

 

❏ 企業側から見た、スポーツ選手との契約のメリット

テニス選手に限らず、有名選手と企業が契約するというのが当たり前のようになっていますが、普通に考えて、企業側にメリットがない状態で、高額な契約金が支払われるなんてことはありえませんよね!

 

それでは、企業側からのメリットは何があるのか見てみましょう!

 

• 企業側から見た選手契約のメリット

1.会社の認知度などを上げる

2.選手の好感度による会社のイメージアップ

3.契約選手の扱う商品やグッツの販売

4.社内でのエンゲージメント(愛着)を高め一体感を生む

 

などが考えられます。

 

これを踏まえて考えれば、今回のフェデラー選手との契約で、ユニクロが今後どんな戦略を試みているのか?がなんとなく見えてくる気がします。

 

 

❏ ユニクロのイメージは国内と海外でかなり違う

国内では安物のイメージが根強いユニクロですが、海外での印象が違うのを知っていますか?

 

海外ではリーズナブルな値段で高品質、そしてシンプルでお洒落というイメージを持たれているみたいです。

 

アメリカでは、高級ショッピングエリア NY 5番街に出店した事も有り、セレブが買う商品、と言う位置づけにも成功しています。

 

以前、海外のセレブが「ユニクロの下着は最高よ!」とFacebookに上げていたとニュースでやっていましたし、かなりの高評価と人気を確立してきているのではないでしょうか。

 

更に今ヨーロッパでの出店に力を入れていて、外装が高級な感じで凄いみたいです!

ちなみに値段は日本より高いみたいですよ。

 

 

❏ ヨーロッパでのロジャー・フェデラー人気

ヨーロッパでのロジャー・フェデラー選手の人気は相当なものがあります!

もちろんヨーロッパ以外での人気もかなり高いのですが、とにかくヨーロッパでは凄いんです!

 

去年、ロンドンで開催されたATPファイナルズ(ATP年間最終戦、ランキングトップ8名しか出れない激熱大会!)では、ロジャー・フェデラー (ランキング3位)VS ノバク・ジョコビッチ (ランキング2位)の対戦で、観客全員がフェデラー選手を応援してるんじゃないかと思うぐらいの大声援が起き、ジョコビッチ選手のナイスプレーにはまばらな拍手… 

ジョコビッチ選手がダブルホルトした時に歓声を上げたり拍手したりする観客がいる(テニスの応援ではマナー違反です)なんてことまで起こる始末でした。

試合終了後「あれはないんじゃないか」的なことをジョコビッチ陣営の関係者が言っていましたね…

 

話を戻しますが… 

とにかくヨーロッパでのフェデラー人気は相当なもので、中には神を崇める信者のようなファンがいるほどだそうです。

そんなロジャー・フェデラーと契約したユニクロ、そんなロジャー・フェデラーが着るユニクロ!

ヨーロッパのファンからしたら神の御召し物と言うことですよね(笑)

 

 

❏ 日本と海外でのズレ

国内では「フェデラーがユニクロを着るのはちょっとイメージと違う…」的な意見をよく耳にしましたが、海外でのユニクロは国内よりはるかに評価が高く、「フェデラーがユニクロを着る」に対してすんなり受け入れられてる気がします!

 

これはもう、ユニクロの海外戦略のたまものですね!!

 

前に、ネットで「アメリカでユニクロを着ているとほめられるのに、日本ではほめられない」と言う記事を目にしたことがあります。(勝手に使ってすいません…)

これは… もお… 海外との認識の違いが凄いことになってるじゃないでしょうか!

 

 

❏ ユニクロが目指しているのは高級感

ユニクロの本当の狙いは 企業から見て、スポーツ選手との契約のメリット の中で言った、まさに 〔2.選手の好感度による会社のイメージアップ 〕 にあったと思うのです!

3.契約選手の扱う商品やグッツの販売 〕 は?って思う方もいるかもしれませんが、ここに関してユニクロは全然押し出してきてません! 

なんせ…テニスウエア… 置いてる店少なすぎでしょ…

 

つまり今回のロジャー・フェデラーとの契約は、すでに浸透しているお洒落で高品質と言う評価にプラスして、ロジャー・フェデラーと言う高級感を全世界に印象付ける狙いがあったと僕は思います。

 

ロジャー・フェデラーが着るユニクロ ⇒ 神の御召し物 ⇒ 最高級品

 

少なくともヨーロッパではこうなってもおかしくありませんよね!

 

ヨーロッパ進出の成功とブランドの高級化を目指すユニクロにとって、10年、330億円の契約を結ぶ価値が十分に有ったのでわないでしょうか!

 

余談ですが、日本国内では錦織 圭 選手との契約でイメージアップを計ったのではないかと思うのですが、思ったほどうまくいかなかったのかな?と思います。

中々国内での安物イメージは根強いですよね… 実際国内のユニクロも徐々に値段が上がっていてすごい安くはなくなってきている気がするのですが…

 

 

❏ まとめ

海外でのユニクロは最高のブランドになりつつあります!

今回のロジャー・フェデラーとの契約でそれをより強固なものにしたのではないでしょうか⁉

 

近頃、小物やバックなども売り出し始め、共に高評価!こっち路線でも人気が出そうです。

もしかしたら今後、値段の高いバックなどの、高級な商品も売り出していくためのジャブみたいなものかもしれませんよね。

 

おそらく、いきなり全商品高級化と言うよりは、リーズナブル路線の商品と、高級ブランド路線の商品とを分けながら、企業イメージ自体を一新させていく狙いがあるのではないかと思っています。

 

そんな僕はユニクロ商品が大好きです!

冬のヒートテック+ダウンが無くなったら、レッスンで凍死するかも…(笑)

ユニクロの下着も最高です!ほぼ全部ユニクロです(笑)

セーターやシャツもほぼユニクロです!(違うのもありますよ一様)

 

…そんなユニクロユーザーとしては、せめて国内だけでも『安くて高品質なままでいてくれ!』と心から願うカタルでした。

 

 

~おしまい~