テニスコーチ カタルが語るブログ

テニスコーチが日々の出来事から思ったことを色々語るブログです

上達を加速させるために! コーチも生徒も理解しておきたい【 感覚と現実の違い 】!

 

カタルです。

 

教える側、教わる側と言う関係性には、お互いが理解しといた方が良いと感じる事柄が有ります。

それは、教える側と教わる側の間の『 認識 』には『 ズレ 』が生まれると言うことです!

 

今回は、そんな『 認識 』『 ズレ 』が生まれてしまう原因でもある、【 感覚と現実の違い 】と言うものについて語って行こうと思います!

 

教える側も教わる側も共に理解しておくことで、お互いの関係性や、今後の上達を加速させれる可能性が有ると思うので、是非参考にしてみて下さい!

 

 

 

 

❏ 実際の動きはイメージと違う!

「自分のプレーてる動画を取ったら、イメージしていた姿と違ってショックだった…」

 

こんなエピソードを聞いたり、経験したことは無いでしょうか?

 

上達を目指している人のほとんどが、習っているコーチや、憧れの選手の真似をしたり、アドバイスされたことを意識して練習してると思いますが、実際の自分の動きが自分がイメージしている動きや感覚と、実際に起こっている出来事には大きなギャップが有あるのが普通です。

そして、このギャップを埋めたり、理解する作業こそが、上達のカギになると言っても過言ではないのです!

 

 

❏ なぜコーチが必要なのか?理解しておきたいコーチの役割…

皆さんは疑問に思ったことは無いでしょうか?

なぜ、トップクラスのプロ選手たちにコーチが必要なのかを…

 

実際、世界ランク1位の選手より上手いコーチなど存在しませんし、すでに現役選手の方がコーチより強いのは明らかです。

 

しかし、選手達はコーチに絶対の信頼を置き、そのアドバイスを受け入れプレーします!

これは、そのレベルにいる選手達ですら、自分の感覚と実際に起こっていることのギャップに悩まされ、コーチからのアドバイスを求め修正するからです!

 

選手は、練習で感覚を磨き、それを発揮する努力をしています。

しかしコーチは、外から見た状況と本人の感覚とを照らし合わせ、スキルの習得や、感覚とのズレを修正する手助けできるように、見極める目とイメージを鍛えています。

つまりコーチの本当の役割は、感覚と現実との違いをプレーしている人に伝え、良い方向に導くことなのです!

 

 

❏ なぜ起こる?コーチと生徒の『 認識 』『 ズレ 』

こんな経験や、場面を見たことはないでしょうか?

 

…教えてる人が、アドバイスしながらイライラして、強い口調になっています…

 

「 違う!そうじゃない!もっとちゃんと意識して! 」

 

教わってる人の方は、最初は頑張って取り組んでいましたが、段々やる気をなくしたり、ふてくされたりしています…

 

( ちゃんとやろうとしてるのに…何が違うか分からないよ… )

 

もちろん、こんなこと経験したこと無いって人もいるかもしれませんが…

この出来事が起こるのは、教えてる人と教わってる人の『 認識 』『 ズレ 』が有ることが理由です。

教わってる人が行って感じている感覚的な変化と、教えてる人が見ている外側の変化には予想以上に大きなギャップが有るのです。

 

 

❏ 【 感覚と現実の違い 】を知れば成長は加速する!

それでは、なぜ教える側と教わる側にギャップが生まれるのでしょうか?

その理由を、図を使って説明していきたいと思います!

これが分かっていれば、教える側のアドバイスの仕方や見方が変わると思いますし、教わる側も、意識の仕方や取り組み方が変わって行くと思います!

 

それでは下の図を見てください!

 

図-1

Aさん

 

これは、習っている人をAさんとしてあらわした図です。

この図は、Aさんをかたどっている枠とその中にある感覚を表しています!

この図を使って、教える人と教わる人の認識の差が、どうすれば埋まるのかを説明して行きたいと思います。

 

 

1.教えてる側の心境

 

「 もっとこうしたらうまくいきますよ。 」

 

「 …まだできてないですよ!もっと意識してください… 」

 

「 いや…もっと意識してください!全然変わってませんよ!! 」

 

( なんでやろうとしないんだ!上手くなりたいんじゃないのか!? )

 

 

2.教わる側の心境

 

( なるほど!言われた通りやってみよう。 )

 

( 言われた通りやったんだけどな… 上手くいかないな… )

 

( ずっと意識してるんだよ!何が違うか分かんないんだよ!! )

 

…あくまでこれは例ですので、こんなふうに思ってないことも有ると思いますが…

こんな感じで、教わってる側がホントにやる気が無い場合を除いてですが、お互いが真剣に取り組んでいるのにもかかわらず、なぜか起こってしまう出来事なのです!

 

特に身内に教えるときには高確率で起こってるので要注意です!

例えば、お父さんが子供に教えているとします… 

教えているお父さんが段々イライラし始め… 

最終的には激怒して怒鳴り散らします… 

子供はやる気を失ったり泣いたりしています…

なんて経験や光景を目にしたことありませんか?

うちは大丈夫!って方は素晴らしいです!

…でも、一応理解しといてみてください(笑)

 

ではなぜこのようなことが起こるのか?

下の図-2をご覧ください!

 

図-2

Aさんの中での変化

 

これは、Aさんがコーチに言われたことを、実行しようとしたときの感覚の変化を表した図です。

 

Aさんは、コーチに言われた通り意識して練習を行っています…

 

ただ…

Aさんが 図-2 で行った変化は自身の常識の中での行動で、Aさんと言う枠 の中からは出ていません!

そしてこのAさんと言う枠 の中で行った変化を外側から見ると…

元の動きとほとんど違いが無いと言う信じられない現象が起こっているのです!

 

これが、【 感覚と現実の違い 】 が生む『 認識 』『 ズレ 』です!

 

感覚的に変えようとすることは、変える本人にとっては大きな変化なのですが、外側から見ている人にはほとんど違いが無く見えてしまっています…

そして教えている人の目にはアドバイスをしても全く変えようとしないやる気のない人に映ってしまい、イライラを募らせたりするのです!

 

つまり…

この【 感覚と現実の違い 】 が生むお互いの『 認識 』『 ズレ 』こそが、教える側と教わる側の確執を生む最大の原因となってしまうのです!

 

 

それでは、このことを踏まえて 図-3をご覧ください!

 

図-3

コーチが導くAさんの枠の外の領域

 

上の図のように、コーチが言っているアドバイスは、自分が 経験したことのない領域 にあります!

もし、自分の中にある感覚だけで補えるのならば、すでに出来ていることのはずですよね…

本当に変化を求めるときは、自分が経験したことが無い…

あり得ない領域

まで行く必要があるのです!

 

しかし… 

これは、やってる本人からしたらとても怖く、中々自分から踏み込むことが難しいものです…

だからこそ、コーチが必要になります。

コーチが、手探り状態の暗闇の道案内をして、あり得ない領域まで迷わず到達出来るように導きます。

これこそが本当のコーチの役割であり、生徒とコーチとのより良い関係を生むのです!

 

 

❏ まとめ

今回説明した【 感覚と現実の違い 】は、教える側、教わる側、共に理解しておくことで、よりスムーズな成長に繋がって行くと思います!

 

…そんなことを語った僕自身も、時には出来てない子に強い口調になてしまう事も有ります…

コレを機に、改めて気を付けながらアドバイスして行こう!と気を引き締めるカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

17歳の 園部 八奏( そのべ わかな )選手が、圧倒的な強さで全豪オープンジュニア優勝!!!

カタルです。

 

なんと、今年一発目のグランドスラムで嬉しいニュースが舞い込んできました!

 

全豪オープンジュニア女子で17歳の 園部 八奏( そのべ わかな )選手が見事に優勝しました!!

 

去年は 坂本 怜( さかもと れい )選手が日本人男子として初の優勝を飾り、今年は 園部 選手が日本人女子として54年ぶりの優勝を飾ると言う快挙です!

園部 選手は去年の全米オープンジュニアで準優勝していて、今大会は第4シードとしての出場でした!

 

全米ジュニアの記事はこちらから⇩

tenniscoachkataru.com

 

 園部 八奏( そのべ わかな )選手のデータ(2025/1/31)

 

・現ジュニア世界ランク 2位(2025/1/31)

 

2024年 全米オープンジュニア シングルス 準優勝

2025年 全豪オープンジュニア シングルス 優勝

 

・現世界ランク 834位(2025/1/31)

 

・出身 埼玉県

・生年月日 2008年1月17日 17歳

・身長 174㎝

・左利き

・所属スクール 与野テニスクラブ

・現在の拠点 アメリカ IMGアカデミー

 

 

 

 

❏ 可能性を感じる圧倒的な勝利!

去年、全米オープンジュニアでの園部 選手のプレーを観ましたが、その時点でも実にダイナミックなプレーを見せてくれていました!

海外選手に引けを取らない体格とそれを生かした攻撃的なテニス、更に左利きを生かしたサーブと試合展開が魅力的で、特にストレートへのショットが強力でした!

 

…ただ、全米ジュニア決勝でのプレーでは大事な場面での狙いすぎのミスが目立ち、打ちこんだショットをカウンターで切り返され崩される場面も有ったりとまだまだ未熟な部分が見え隠れしていました…

 

…そこから約5ヶ月後の全豪ジュニア…

初戦こそ中国の ジャン・ルイエン 選手と負けてもおかしくないギリギリの試合をしましたが、その後はセットを落とすことなく勝ち進み、準決勝では今大会の第1シード、世界ジュニアランク1位の エマーソン・ジョーンズ 選手をストレートで破り決勝へと駒を進めます!

 

決勝の相手は第6シードの クリスティーナ・ペニコバ 選手!

まだ15歳のアメリカ期待の選手です!

 

ペニコバ 選手のプレーは、たまたま準々決勝で 辻岡 史帆( つじおか しほ )選手と対戦しているのを観ていました。

その印象はかなり強力なショットを持った攻撃的な選手と言ったもので、恐らく今後伸びて行くであろう選手だとも思いました。

ただ…

まだ粗削りなところも多く、序盤は 辻岡 選手が全くラリーにならないぐらい圧倒されていましたが、中盤以降は慣れて来た 辻岡 選手の粘りにミスが多くなり、追い上げられて苦しい展開になる場面も有りました。

 

そんな両選手のプレーを観た上での予想では、多分 園部 選手の方が分が良いんじゃないかな?と言ったものでしたが、ふたを開けてみたらその予想をはるかに上回る内容となりました!

 

ファーストゲームから 園部 選手がブレイクする形で始まった試合は、ブレイクピンチを迎えた2ゲーム目を切り抜けてからは一方的な物になって行きます!

あれだけ強力だと思った ペニコバ 選手のショットは 園部 選手のスピンの効いた力強いショットに押される形で封じ込まれ、逆にどんどんと追い込まれポイントを失って行きます!

2stに入ると ペニコバ 選手が積極的な攻撃でプレーの質を上げてきますがそれすらしっかりと抑え込む形でゲームを与えず…

結果は 6-0 6-1 と圧倒する形で 園部 選手の勝利となりました!

この決勝戦でのプレーは、すでに 園部 選手には日本人選手の中でも上位の実力が有るのでは無いかと感じさせるほど素晴らしいものでした!

 

 

❏ 約5ヶ月での驚きの成長!

この試合を観て特に驚いたのが、5ヶ月前に比べ強化されて部分がかなり多いことでした!

まずはサーブ!

元々左利きのスライスサーブを駆使してスピードはそこそこな感じでしたが、今大会では 170㎞ をこえるサーブをセンターとワイドに上手く打ち分け、ノータッチエースも取る場面が多々ありました!

ストロークは元々強打が魅力でしたが、今大会はベースとしてラリーするボールもかなり強化され、狙いすぎずに相手を追い込むことが出来るラリー力が、攻撃的なテニスでもミスが少ないと言う状況を作り出していました!

更にフィジカルやフットワークもかなり強化されていたようで、全米では左右に振られてバランスを崩してミスしたり追えずにポイントを失っていたのに対し、今大会では左右に振られても崩れずに狙い返せるボデーバランスを身に着けていました!

 

ここまでの成長を約5ヶ月で成し遂げたのは、IMGで支えるスタッフ陣の助力が大きかったことでしょう!

試合後にコーチ陣が喜ぶ姿が映し出されていましたが、チーム一丸となって取り組んだ成果が結果としても出た喜びはひとしおだったことでしょう!

 

 

❏ 800位として出場した 【 WTA500 アブダビオープン 】での快進撃!

そして今現在の 園部 選手は…

アラブ首長国連邦で行われている 【 WTA500 アブダビオープン 】に出場しています!

 

現世界ランク834位の 園部 選手は予選からの挑戦でしたが、1Rで93位の ヘイリー・バプティスト 選手( アメリカ )を 6-3 6-1、更に2Rでは元56位で現98位の クリスティナ・ブクサ 選手( スペイン )を 6-3 6-3 と共にストレートで破り、見事本戦へと勝ち上がりました!

 

そして昨日の本戦1Rでも、55位の ユエ・ユアン 選手( 中国 )に 6-4 6-3 で勝利し、ベスト16まで勝ち上がり中です!

そして次の相手は、元2位でグランドスラムで3回準優勝( 全英2022・23 全米2022 )している、現33位の オンス・ジャバ― 選手( チュニジア )と元5位にして2017年の全仏チャンピオン、現35位の エレナ・オスタペンコ 選手( ラトビア )の勝った方です!

 

ついこないだまでジュニアの大会に出場していてまだプロ転向も済ませていない選手がいきなりこのレベルの選手の中で勝ち上がれていると言う事実…

今後の成長と飛躍に期待してしまいますね!

 

 

❏ 世界に近づいて来たジュニアのレベル!

ついに日本人女子選手にもグランドスラムジュニア優勝者が現れました!

 

男女と言う違いはありますが、去年優勝した 坂本 怜( さかもと れい )選手に続き2年連続で日本人選手が全豪オープンジュニアで優勝すると言う快挙!

これ普通に凄く無いですか?

 

2019年のウィンブルドンジュニアで 望月 慎太郎( もちづき しんたろう )選手が日本人男子初のグランドスラムジュニア優勝を成し遂げたのを皮切りに、そこからわずか5年の間に3人のグランドスラムジュニアチャンピオンが生まれています!

去年のウィンブルドンジュニアU14でも 川口 孝大( かわぐち たかひろ )選手が優勝していますし…

 

ウィンブルドンジュニアの記事はこちらから⇩

tenniscoachkataru.com

 

これは、ジュニアと言う枠組みの中でなら世界との差が無くなって来ていると言えるのではないでしょうか?

実際ウィンブルドンジュニアU14で優勝した 川口 選手は、去年の全日本ジュニアU14では途中で負けてしまい、優勝することは出来ませんでした…

それだけ国内のジュニア同士でも競争が激しくなっており、ハイレベルな試合が日本人同士でも行われるようになってきているのです!

 

そしてこの成果が出てきている一番の要因は、国内の各スクールのコーチ達がより高いレベルに到達できるように研究し、高いテクニックやゲーム性を身に着けれるように教えているからだと思います!

昔に比べると「 気合いだ! 」「 根性だ! 」だけで教えているコーチはほとんどいなくなってきたと思いますしね( 笑 )

 

そして、グランドスラムジュニアで結果が出てきている大きな要因としては、昔よりIMGなどの海外で練習するジュニア選手へのサポートが整ってきていることも有るのでは無いか?と思います!

今まで実力もやる気も有ったにもかかわらず、慣れない環境に苦しんで潰れてしまった選手も多くいたと思うのでこれはかなり大きいのでは無いかと思います!

実際、 園部 選手に帯同していたIMGのコーチも日本人でしたしね!

 

ただこれが一般となると…

まだまだ世界との差があるのが現実です…

これこそが日本テニス界の本当の課題だと僕はい思います…

 

 

❏ まとめ

ジュニアでは成果が出てきている日本テニス界ですが、プロ転向後に世界トップレベルに到達している選手がまだ 錦織 選手と 大阪 選手しかいないと言うのが現実です…

これを「 才能の違い 」の一言で終わらせないで欲しい…

そこには必ず理由が有るはずだと僕は思うのです!

 

この数年だけでもテニスの進化は著しく上限が有りません!

優秀なプレーをする選手が現れればそれを周りも研究し他の選手レベルも向上して行きます!

今回優勝した ヤニック・シナー 選手のプレーは、きっと更にテニス界のレベルを引き上げることでしょう!

 

どんどん進化しているテニスのレベルに日本人選手が堂々と加わっている未来が観てみたい!

そんな思いで今日もジュニア育成に力を入れるカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

 

「 かわいい子には旅をさせろ! 」 子供はハードルを乗り越えて成長して行くものなんだ!って話し

 

カタルです。

 

長年コーチとしてジュニアの子達と触れ合っていると、子供にとってはハードルが高いことって結構あるものなんだと再認識する場面に出くわします!

 

もちろんこれは個人差が有ることですが、大人から見ると大したことないと感じるようなことでも、その子にとってはかなりハードルの高いことだったりするのです…

 

 

 

 

❏ 小さくも大きなハードルを越えて行く事…

子供が自分にとってのハードルを乗り越えるには何かしらの切っ掛けが必要だったりするものです!

 

ここでは、そんな切っ掛けを掴み、成長して行った子供達のエピソードを紹介したいと思います!

 

◎ 兄弟で入校した小学1年生…

数年前、一般ジュニアクラスに入校した兄弟がいました。

上の子は6年生、下の子が1年生と言う年の離れた兄弟で、下の子がテニスをやってみたいと言ったことで上の子も付き添いとして入校したと言う事でした。

その当時、下の子は人見知りがひどく、入校時にみんなで自己紹介をした時には、その場で黙ってフリーズしてしまったので、これは無理だと判断して上の子に代わりに言ってもらいました…

その後も上の子の後ろをついて回る感じで、レッスン中に一言もしゃべらないと言う日々を過ごしていた下の子…

 

〈 …これはテニスが楽しいとは思えてないんじゃないだろうか… 〉

 

と心配していたのですが…

上の子曰く、テニスが楽しくて家で素振りをしたりしていると言うのです!

 

〈えーー!! この状態で?? 〉

 

正直、その楽しんでる感じはみじんも伝わって来ませんでしたが、楽しんでいるならよかったと一安心しました…

 

それから半年後…

上の子の話しでは、家ではめちゃくちゃしゃべると言う事だったので、僕から積極的に話しかけたり、問いかけたりして行ったところ、片言のような会話なら出来るようになってきていました。

そんなある日、新たに入校した小4の子が振替で来たことで、前に出来なかった自己紹介タイムが訪れます!

案の定自分の名前が言えずにフリーズしてしまった下の子…

その時僕は、今回は少し粘ってみようと心に決めました!

上の子が受け舟を出そうとしたのを今回は静止し…

他の子にも「 少し待って 」とお願いし…

 

「 今回はきっと行けるはず! 待つから頑張って言ってごらん 」

 

何度も言をうとしてはつまり… 

もじもじすること…

5分…

10分…

 

〈 こりゃ今回も無理かなぁ… 流石にこれ以上は… 〉

 

そんなことを思った矢先…

 

「 1年生の○○です… 」

「 よろしくお願いします! 」

 

!?

 

「 おお!言えた!! 」

 

待ってくれてた子達も大盛り上がりとなり、その後の練習も今までに無いぐらい積極的に動き回った下の子!

 

今では、会話もしっかり出来るようになり、後から入った子にやり方を説明したりするぐらいの成長を見せています!

 

人見知りの1年生が乗り越えたハードルが、その子にとって大きな自信に変わった瞬間でした!

 

 

◎ 進級が怖い…

ある日、一般ジュニアの初級クラスから上のクラスに進級して来た兄弟がいました。

1人は5年生、もう1人は4年生と言う年子の兄弟で、入校から1年半ぐらいたった時の事でした!

 

その当時の上のクラスには、選手クラスの一番下のレベルの子や、選手クラスには入っていないけど【 すくすくのっぽくん 】などの試合には出ている子などがいて、傍から見るとかなりハイレベルな練習が行われているように見えたと思います!

そんな練習風景を隣で目の当たりにしていたその兄弟は、上に上がることを怖がり進級を拒否し続けていました…

実際は少しレベル分けをしながら練習するので、いきなりその子達と一緒に打ち合ったりはしないのですが、そのことを見てる本人たちが分かる訳もなく…

更に、遊びの要素が多い初級クラスに比べ、本格的にテニスの練習している上のクラスとの雰囲気の違いも、その子達にとっては高いハードルとなっていました…

 

そんな中、何度も担当コーチに促された兄弟は渋々進級を決め、その日を迎えることになったのでした…

 

当日、上の子が元からいる子達と一緒に体操などを行っている中、下の子は入り口で固まって動かなくなりフリーズ状態になっていました…

 

〈 …これは… 中々厳しい… 〉

 

何を話しかけてもピクリとも動かなくなってしまっているその子に…

 

「 今日は下のクラスで良いからレッスン入りな 」

 

と声をかけ、初級クラスの担当コーチに迎えに来てもらってやっと動き出す感じでした…

 

…ここまでの状態になる子は初めてでしたが、考えてみれば大人でも新しい環境に飛び込むのは緊張するものです…

恐らく下の子はこう言った環境の変化に慣れておらず、人見知りも伴って今回はこのような状態になってしまったのでしょう…

 

次の週…

 

〈 あの感じだと今日も厳しいだろうな… 〉

 

と思いながらコートに行くと、その子が上の子と一緒にコートの中にいました!

どうやら、上の子が先週のレッスンがどうだったかを家で伝えたらしく…

 

「 楽しかったよ! 」

 

と言う言葉でやってみようと決断したみたいでした!

 

この乗り越え方は兄弟あるあるな気もしていて…

どちらかがどちらかの行動を見てから遅れて行動し始める的な所が兄弟にはある気がします!

 

その後の2人は、元からいた子達とも普通に打ち合えるようになり、試合にも出たりするようになりました!

 

 

❏ ハードルを避けて通る代償…

ここまで説明したハードルを越えて行く経験は、多かれ少なかれ誰もが通ってきた道だと思いますが、大人になった今ではその過程を忘れてしまってることがほとんどです!

 

そして親となり、我が子を見守る立場となった時…

その乗り越えるべきハードルの前で苦しんでいる我が子を助ける思いで避けて通らせたり、親御さん自らが前に出て全てを解決しようとするなどの行動に出てしまう!なんてことも有ったりします!

 

そんな子供のために良かれと思って行った行動が子供の成長を妨げてしまっていたり、苦手なことを苦手のままにしてしまい、後々大きな問題に発展してしまうと言うケースを今までも多く見てきました!

 

それでは、そんな状況を生んでしまった例を少し紹介したいと思います!

 

 

◎ 何でも手伝う親御さん…

これは、小学2年生の時に選手クラスに入った子の話しです。

 

その子の事はキッズクラスから教えていて、選手クラスに入った時には結構上手だなと感じるレベルまで上達していました。

しかし…

選手クラスになってから明るみになって来たのが、親御さんの過保護とも言える行動でした…

それを目撃したのは練習前の駐車場…

テニスウェアを万歳させて着せてあげてたことに始まり、ズボンをはくのを手伝い、靴下を履かせて上げ、テニスシューズを履いたら靴ひもを結んであげる…など…

それを両親が手分けしながらやっていました…

 

思えばキッズクラスの時も、子供がボール拾いをしているのを見て両親共にコートに入って来て手伝い始めたり、コーディネイション( ボールを上や下に突くなどの練習 )上手く出来ていない姿を見て「 私達もやって見せて良いですか? 」と言ってコートに入ってきたりと…

中々「 んっ! 」と思う行動をしていたのですが、すべて断ったことで言わなくなっていたので忘れていました…

 

〈 これはヤバいな… 〉

 

その出来事を目撃してから、本人に「 自分で出来ることは自分でやる様にしなさい! 」と伝え、親御さんにも「 最初は時間が掛かても出来るようになるので、自分で出来ることは自分でやらせるようにしてください。 」と伝えました…

 

それから1年後の冬…

低年齢の選手を集めた合宿を行い、その子も参加していました。

その時僕は、もう一つの分校の方に移動していたのでその子の事はもう教えていませんでしたが、その子は集まった同じ年の子の中でも上手い方でした。

しかし、そのテニスの上手さとは関係なく衝撃的だったのが、今だに靴ひもが結べるようになってないと言う事実でした…

 

「 コーチ靴ひもがほどけちゃったので結んでください! 」

 

と足を差し出すその子…

 

「 はぁ! そんなもの自分で結びなさい!! 」

 

と怒る担当コーチと言う構図を見た時…

 

〈 これは今だにやってもらってるな… 〉

 

と確信しました…

 

あれから1年です…

この成長のしてなさはおいおいテニスにも影響してきそうだと僕は感じていました…

 

そこから2年が過ぎたころ、その時の合宿でその子に2‐6で負けていた子が、大会で6‐1で勝ったと言う報告を受けました!

担当コーチに話しを聞くと、スクール内でも周りにどんどん抜かされていて、最近では実力的にも下の方になってきていると言う事でした…

 

この一件は、ぱっと聞いただけだとテニスの成長とのつながりが分かりづらいかもしれませんが…

このなんでも手伝われて自分から出来ることを増やせていないと言う状態は、自分で考えたり行動したりする能力の欠落を生み、出来ないことや苦手なことに積極的に挑戦すると言う考え方自体が出来なくなくなってしまいます。

そしてこれが、精神的な成長も遅らせる事にもつながり、自分が上手く行かない状況下でふてくされてやる気を失ったり、だだをこねてヒステリーを起こすなどのメンタル的な問題も引き起こすことにもなってしまうのです!

 

現にその子は考え方や行動が年齢より幼く感じられることが多く、言われないと行動できなかったり、話しをしっかり聞けなかったり、きつい練習やトレーニングを一生懸命取り組むことが出来なかったりと数々の問題が発生しているようでした…

そんな一つ一つの積み重ねが周りとの差となって行き、中学の頃には同年代の子に全く勝てない選手となっていました…

 

後々話しを聞くと、その親御さんが着替えを手伝うと言う状態が、中1の頃に担当コーチが強く言うまで続いていたみたいで…

 

この過剰な親御さんの行動が、その子が身に付けるべき能力の習得を妨げ、テニスの成長にもかなりの影響を与えたと考えられる一件でした…

 

 

◎苦手なことから逃げ続けた結果…

次は、中学2年生の時に他クラブの選手クラスから移籍して来た子の話しです。

その子は、こちらの選手クラスに仲が良い子がいると言う理由で移籍してきたのですが、驚くことにコーチ達とほとんど会話が出来ないと言う問題を抱えていました…

 

引っ込み思案と言う言葉で片づけてしまえばそうなのなのですが…

これが常に物静かでしゃべらないと言うわけでは無く、友達同士で会話している時はワイワイとうるさいぐらいにしゃべっているのに、いざコーチや友達以外の子と話すとなると挨拶が出来ず、返事や受け答えもほとんど出来ないと言う状態になるのです…

これは、前のスクールで何かトラウマになるようなことでもあったんじゃないか?とすら思いましたが、本人や周りに聞いても特にそういうことは無いと言いうことでした…

 

実は、僕がこの問題についてここまで言うのには理由が有ります!

それは、選手クラスと言うものに所属する上で、基本どのスクールでも挨拶や受け答えに対して厳しく言われることがほとんどで、選手として幼少期から活動しているこの子が、中2と言う年齢までこのような状態のままと言う事自体が、今までに無い異例なことだったからなのです!

 

もちろん今までの教え子の中にもシャイであまり会話が出来なかった子は何人もいましたが、選手クラスに入った事を切っ掛けに、徐々に挨拶や受け答えが出来るようになって行き、最終的には自分の考えや意見なども言えるようになって行きました!

 

これは、ここまでに説明して来た本人にとってのハードルを、選手として強くなりたいと言う思いから一つ一つ乗り越え成長して来た結果と言えるものです!

つまり、その成長が無いこの子の現状は…

これまでの選手生活で、この乗り越えるべきハードルを何かしらの理由で越えて来ていないと考えられるのです!

 

そんな子が入校してから数ヶ月…

その頃には、この子がそうなってしまった理由が分かって来ていました!

それは、その子にとってストレスが掛かるようなことが有るたびに親御さんがその状況から逃がしてると言うものでした!

例えば、挨拶や受け答えに関して注意された日が有ったとすると親御さんが「 うちの子はこういうの苦手なんです 」とフォローしに来て、下手すると数日休ませたりします…

この結果、初めのうちは本人も克服しようとするそぶりを見せていた事も、一切取り組む姿勢がなくなってしまい、練習でも苦手なことにトライしようとする意識は全くない状態になってしまいました…

 

それから1年が過ぎ、高校入学と共にスクールを移籍したその子は、そのスクールや高校でも問題のある行動をとってしまうと聞きました…

コーチに怒られてフリーズして動かなくなったり、プレーが上手く行かなくてペアが話しかけてもシカとして会話にならなかったりと、やはりハードルを越えてこなかった代償がかなり大きく残っているようでした…

 

元々は少し人見知りと言う越えることのできる小さなハードルだったものを、避けて逃げ続けてしまった結果、越えることが出来ない巨大な壁にまで成長させてしまった極端な例でした…

 

 

❏ まとめ

長年コーチとしてジュニアに携わっていると、そんなちょっとしたハードルに立ち向かい、乗り越える経験をした子供達が、精神的に大きく成長して行く姿を目にする機会に出くわします!

そんな子供達の成長する姿を見ることも、コーチとしての楽しみの一つだと僕は思っています!

 

しかし…

「 かわいい子には旅をさせろ! 」 とはよく言ったもので…

我が子かわいさに失敗や挫折をさせないように育てるより、あえて苦難の道を歩ませていた方が子供達はは大きく成長するものです!

 

親御さんが思っている以上に子供達はタフで、苦しんだり悲しんだりを経験した分そこから立ち直った時のパワーは、他には代えがたいものになっていたりするのです!

 

「 若い頃の苦労は買ってでもせよ! 」なんて言葉も有る様に、苦しい経験や葛藤などが、将来に向けて必要な成長の積み重なって行くのだと、周りの大人も理解している必要が有るのだと思います!

 

周りの大人が勇気をもって見守り続けることの大切さを、改めて考えさせられるカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

 

ついに来た! 2024 全豪オープンジュニア優勝の 坂本 怜( さかもと れい )選手が【 四日市・チャレンジャー 】優勝!!

 

カタルです。

 

皆さん!

ついに来ました!!

 

今年、日本人初の全豪ジュニアシングルスの優勝者となった 坂本 怜( さかもと れい )選手( 18歳 )が、11月24日から行われていた【 四日市 ・ チャレンジャー 】でプロ初優勝を飾りました!

 

 坂本 怜( さかもと れい )選手のデータ(2024/12/2)

 

・元ジュニア世界ランキンク 1位

・全豪オープンジュニア S 優勝 D ベスト4( 2024 ) 全仏オープンジュニア S ベスト8 D 準優勝( 2024 ) 全豪オープンジュニア S ベスト4 D 優勝( 2024 ) 

 

・優勝時の世界ランキング 682位

・現世界ランク 412位(2024/12/2)

 

・「 IMG 」と2024年9月20日に所属契約、YONEX契約選手

・2024年9月20日にプロ転向

・出身 愛知県名古屋市北区

・生年月日 2006年6月24日(18歳)

・身長 195㎝

・体重80㎏

・右利き

・出身校 誉高等学校

・ジュニア時代の所属スクール チェリーテニスクラブ 15歳からアメリカのIMGアカデミーにテニス留学

・現在の拠点 IMGアカデミー( アメリカ )

 

 

 

 

 

❏ 苦しみのプロ活動…

プロ転向した後の 坂本 選手は、ひいき目に観ても上手く行っていたとは言いがたい戦績でした…

 

デビュー戦となった【 木下ジャパンオープン 】では予選 1R で当時88位の ルカ・ナルディ 選手( イタリア )にストーレートで敗れ、その後出場した ITF や チャレンジャー でも、予選からも含めて3大会連続で 1R 負けをしてしまうと言う苦しい結果が続いていました…

 

4大会目となった【 神戸・チャレンジャー 】で久々に予選を勝ち上がりますが、本戦 1R で176位の ユーリ・ロディオノフ 選手( オーストリア )にストレートで敗れてしまいます…

この時はまだ、厳しいプロの壁に苦しんでいる状況だったのだと思います…

 

そんな中、次の週に迎えた【 横浜慶応・チャレンジャー 】…

そこで、今回の優勝にも繋がったのではないかと思える運命的な出来事が起こっていました!

 

大会のドローは、 1R で神戸で圧倒された ロディオノフ 選手とまた当たると言う一見絶望的なものでしたが、 ロディオノフ 選手が前の週の神戸で決勝まで勝ち上がり、前日に決勝戦を戦った後と言う状況だったこともあってか、今度は逆にストレートで 坂本 選手が勝利すると言う結果になったのでした!

過程はどうあれ、そこでしっかりチャンスを勝ち取れたと言う事が、苦しんでいた坂本 選手にとって大きな自信に繋がったことでしょう!

 

そのままの勢いで準々決勝まで勝ち上がった 坂本 選手は、199位で 2021年の全日本選手権チャンピオンでもある 清水 悠太( しみず ゆうた )選手にファイナル タイブレークまでもつれ込む接戦を演じ…

3-6 7-6( 4 ) 6( 3 )-7 と最終的には敗れたものの、このレベルと互角に戦えたと言う事実が、プレーをより向上させる切っ掛けになったのだと思うのです!

( ちなみに 清水 選手はこのまま決勝まで勝ち上がりましたが、惜しくも準優勝と言う結果でした。 )

 

さて…

そんな横浜の次の週の開催されたのが【 四日市・チャレンジャー 】…

ここまでの戦績を見た上で、大会前に 坂本 選手がここまで勝ち上がれると考えていた人は恐らくほとんどいなかったのではないかと思います…

 

 

❏ 【 四日市・チャレンジャー 】優勝への道のり!

今大会は自国開催と言う事も有り、多くの日本人選手が勝ち上がっていて、坂本 選手の2R 以降の相手は、3試合連続で日本人選手となりました!

 

◎ 2R

2R の相手の 中川 直樹( なかがわ なおき )選手( 384位 )は、12歳の頃から IMG に留学していて、元世界ジュニアランキングは9位、2014年の全米オープンジュニアダブルスでは優勝している先輩です!

更に 2020年 全日本選手権で優勝を経験している実力者でしたが、1st をタイブレーク 11-9 と言う激戦の末ものにすると、2st は1ブレイクも与えずに取り切り…

7-6( 9 ) 6-3 でストレート勝ち!

 

◎ 準々決勝

準々決勝の相手は 内田 海智( うちだ かいち )選手( 366位 )!

元ジュニア世界ランク3位で、ウインブルドンジュニア、USオープンジュニア共にベスト4で、元世界ランク147位の強敵です!

強力なサーブとストロークの打ち合いとなった試合は、序盤でブレイクに成功した 坂本 選手がそのまま1ブレイク差で1stをで取り切ります!

2stはお互い一歩も譲らないキープ合戦となり、最後のタイブレークを制した 坂本 選手が…

6-4 7-6( 3 ) でストレート勝ち!

全体を通して1ブレイクしかされていないと言う熱戦でした!

 

◎ 準決勝

そして、日本人対決で特に注目だったのが準決勝の 望月 慎太郎( もちづき しんたろう )選手( 248位 )との一戦です!

望月 選手は12歳から IMG に留学し、16歳でウインブルドンジュニア優勝とジュニア世界ランク1位となってプロになった、元世界ランク129位の先輩選手です!

この対戦では観客もかなり入っていたみたいで、注目度の高さが伝わってきます!

そんなグランドスラムジュニアチャンピオン同士の1stは、 坂本 選手の積極的な攻撃が 望月 選手のプレーを圧倒し、その勢いで2ブレイクをものにした 坂本 選手が先取します!

しかし 2st に入ると…

序盤、そこまで鋭く深かったラリーのペースが少し落ち、集中力を欠いたようなミスが出た坂本選手に対し、そのチャンスを逃さず積極的に攻撃した 望月 選手がいきなりブレイクに成功し、後半ブレイクバックを許すも、最後に再度ブレイクに成功した 望月 選手が 2st 目を取り返します!

そして勝負のファイナル st !

お互いのプレーが上がる中、先にブレイクに成功した 坂本 選手がその1ブレイク差を守りきり…

6-2 4-6 6-4 で接戦をものにしました!

 

◎ 決勝

決勝戦の相手はのドイツの クリストフ・ネグリトゥ 選手( 409位 )!

相手選手は予選から勝ち上がってきたベテラン選手で強力なサーブと、鋭いスピン系のボールを中心に相手を崩すプレーをします!

1stは、そんな ネグリトゥ 選手のスピン系のボールにタイミングが合わずにミスする場面が多く、2ブレイクされてしまった 坂本 選手がセットを失います…

しかし2stに入ると、ファーストサーブの確率とコースが向上し、苦戦していたスピンボールを狙い過ぎずに打ち込んだり、スピン系で深く打ち返す場面が増えたことで、 ネグリトゥ 選手のスピンが序盤より鋭さを失い、その結果 坂本 選手が前に入って打ち込んだり、ネットプレーでポイントを取りきる場面が増えて行きます!

その攻撃的なプレーで先にブレイクに成功した 坂本 選手がそのままリードを守り、2st目を取り返します!

ファイナル st に入ってもその勢いは止まらず、終始攻め続けた 坂本 選手が終盤にブレイクに成功し…

1-6 6-3 6-4 で見事な逆転優勝を飾りました!

 

 

❏ プロ転向から約2ヶ月での進化!

プロ転向してからの坂本選手の進化は目を見張るものが有ります!

元々210㎞以上のスピードが出ていたサーブはコースや配球が良くなり、今大会もかなり高いキープ率でした!

ストロークは元々攻撃的なショットも有りましたが、全体的に打点を落とすことが多かったのですが、下がらずに高い打点から打ち込めるようになっていて、高身長から打ち込まれるショットは強力な武器になっていました!

特に元々得意だった回り込みフォアハンドがより強力になり、前に入った時の攻撃力はかなりのものだと思います!

更に、これまで安定したラリーが中心だったバックハンドが、強力なストレートの打ち込みやカウンターが打てるようになっていて、プレーの幅がかなり広がっていました!

そして、何より進化されたたと感じるのがフットワーク!

ジュニア時代の動きは決して良いとは言えないものでしたが、今大会ではそこがかなり強化されていて、球際からの返球率もかなり高くなっていました!

 

この進化をたった2ヶ月で成し遂げたと言うのは本当にビックリです!

 

 

❏ まとめ

プロ転向した直後の 坂本 選手のプレーは、全豪オープンジュニアを優勝したとはいえあくまで一世代のジュニアのレベル…

まだまだチャレンジャーで勝ち上がれるだけの実力は無かったのだと思います…

 

しかしそのプレーが2ヶ月で進化し、チャレンジャーを優勝できる実力まで成長したと言うのは凄いことです!

恐らくサポートしているコーチ陣と本人とのビジョンがマッチしたからこそだと思います!

このチームが、今後どのような成長を見せてくれるのかホントに楽しみです!

 

……

ついに日本テニス界にも高身長でスケールの大きいプレーが出来る選手がうまれてきました!

ただ、この 坂本 選手の存在をただ特別なものとするのではなく、後に続くジュニア選手達の道を切り開いて行くものになって欲しい!

そんな切り開かれた道にどんどんと進んで行く日本人選手を観てみたい!

そんな思いで今日もジュニア育成に力を入れるカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

家で一人練習したい人にお勧めの『 テニス練習器具』11 選 + オンコート球出しマシン 4 選 !!

 

カタルです。

 

今回は、「家で密かに練習したい!」って言うテニス愛好家や、「 家でも自主練してライバルに差を付けたいたい! 」って言うお子さんなんかにこれは良いのでは?と思ったテニス器具と、オンコートでも1人で練習できる優秀な球出しマシンも紹介したいと思います!

 

 

 

 

❏ 跳ね返りを使って練習!

テニス練習器具① 《 テニス リバウンドネット 》

ちょっと値段は高いですが、うまく設置すれば家の中でも出来るかもしれない器具です。

かなりハードヒットしてもしっかり吸収されますし、返って来るボールも優しい球出しみたいなボールが来るので、ゆっくり基礎練習するには最高じゃないかなと思います。

角度を変えると返って来るボールが変わるので、ボレーの練習も可能ですよ!

 

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¥49,999( Amazon )

 

 

テニス練習器具② 《 テニス練習機 リバウンドネット2 》

これは、壁当ての要領で練習が行える練習器具です。

バンドの調整でボールの跳ね返り方を変えれるので、これも家の中の設置も可能かもしれません!

角度の調整も可能で、ボレーの練習も行えます!

組み立てが簡単で収納バックも付いているので収納や持ち運びに便利です。

 

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¥36,850( 楽天・Yahoo!・Amazon )

 

 

テニス練習器具③ 《 ポータブル テニス リバウンドネット 》

これも壁当ての要領で練習が行える練習器具です。

角度の調整が出来、ストロークとボレーの練習が可能です!

スペースによっては室内の使用も可能だと思います。

 

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テニス練習器具④ 《 テニストレーナー・ リバウンドネット 》

これも壁当ての要領で練習が行える練習器具です。

角度が3段階調整可能で、ストローク、ボレー、スマッシュ、サーブの練習が出来ます。

折り畳みが出来るので保管や持ち運びに便利です。

ネットの張りを調整できますが当たる場所によって跳ね返り方に違いが有るようです。

 

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¥23,730( 楽天 )

 

 

テニス練習器具⑤ 《 クイックプレイ スポットリバウンダー 》

これは、基本サッカー用なので今まで紹介したものよりも反発が弱いですが、程よく跳ね返って来るので、軽い球出しを打つような地味な反復練習などに使うと良いと思います。

注意点としては、地面に設置している部分のネットが擦れて破れてしまうようなので、少し対処が必要かもしれません。

 

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¥8,715~13,954( 楽天 )

( サイズによって値段が違います )

 

 

❏ 打感を感じながらの素振りで練習! 

テニス練習器具⑥ 《 テニス練習機ピコチーノ 》

これは、本格的に家の中で練習出来る器具です!

素振り時に、ボールを捉える打点や打感をイメージするにはとても良いと思います。

しっかり打っても倒れないように重りが付いているのと、打っても跳ね返ってくる機能で、何度も反復練習が可能です!( ただ、重りは付属の5キロだけでは動いてしまうのでプラスした方がよさそうです… )

 

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テニス練習器具⑦ 《 TopspinPro ( トップスピンプロ )  》

これも、本格的に家の中で練習出来る器具です!

素振り時に、ボールに回転を掛ける感覚も身に付けることが出来るのが魅力で、スピンを掛けれるスイングの基本を覚えるにはとても良いと思います。

ただ、力いっぱい降ると言う観点では壊れてしまうこともあるみたいなので、その辺も考慮しての使用が必要そうです!

 

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¥21,200( 楽天・Yahoo! )

 

 

テニス練習器具⑧ 《  トレーニング テニス・スウィングパートナー 》

これも、本格的に家の中で練習出来る器具です!

実際にボールを打つ感触で練習できるので素振りだけでは物足りないと言う人にお勧め!

高さが変えられるので大人も子供も利用できそうです!

ただ力強くスイングするには重りが軽いみたいなので、更にプラスする必要が有りそうです!

 

現時点で、Amazon以外のサイトで購入可能です⇩

 

現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥7,920( 楽天・Yahoo! )

 

 

テニス練習器具⑨ 《 スイングトレーニング用テニストレーナーシステムポータブルテニスリバウンダー 》

これまた、本格的に家の中で練習出来る器具です!

打ったら跳ね返ってくるボールを何度も打ち返すことで、タイミングや打点を安定させるためのバランスや、対応力がついていきそうです!

しかし…これは普通に面白そうですねぇ~

日々のストレス発散にもなるかもですね!(笑)

ただ、強く打ちすぎると倒れてしまうようなので、本格的なヒットをしたい人には向かないかもしれません…

 

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現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥2,717( Amazon )

 

 

❏ 球出しマシンで練習! 

テニス練習器具⑩ 《 カルフレックス ソフト・硬式テニス兼用マシン CT-014+ネットセット  》

これは、球出し機とネットのセット購入で自主練が出来る練習器具です。

球出し機単品でも、コートでの自主練で使ったりと、活用法は様々だと思います。

自動首振り機能と、球出しの距離が3段階、高さが4段階、次の球が出るまでの時間が3段階調整できます。

そこまで遠い距離までは球出しできないので、手出しのボールを打ってる感じですね!

ネットと同時に使えば球切れなく連続で使用できるので、いい反復練習になると思います。

とにかく値段が安いので気軽に購入できそうなのも魅力だと思います。

…難点は… ネットの組み立てが簡単ではないので、置き場に困るところみたいですね。

 

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現時点の最安値( 2024/12/1 )

単品¥6499 セット¥9,900( Amazon )

 

 

テニス練習器具⑪ 《 マイオートテニス2 》

これは、値段がかなり高いので購入される方は限られてくるとは思いますが、その分かなり優秀な球出しシステムが組み込まれています!

球出しのスピード、飛んでくるボールの距離(2m~7m)、高さ(0.5m~4m)が変えることが出来るので、ストロークだけでも浅いボールや深いボール、高い打点からの打ちこみなど、あらゆるボールの練習が可能です!

ボレーやスマッシュの練習も多彩にできるのも魅力ですね!

製作者のこだわりとして、実際のネットの高さにラインが引いてあり、その上にターゲットが設定されています。

そのターゲットを狙うことで本来のコート感覚や、コントロールする感覚も身に付けることが出来ます。

ただ、首振り機能や、ランダムで距離を変えるような機能はついていないので、あくまで反復練習を目的として利用できると良いと思います。

 

現時点で、どのサイトでも購入可能です⇩

 

現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥198,000( Yahoo!・Amazon )

 

 

❏ 球出しマシンで練習! ( オンコート )

テニス練習器具⑫ 《 トスマシン・ツイスト

これは、上の⑩で紹介した CT-014 と同じトスマシンですが、オンコートでの自主練習に良いのではないかと思います!

球出しの間隔が5秒で、連続で出せる容量が28球と多めなので、反復練習としてリズムよく打つたり、複数人で交代しながらの練習にも良いと思います!

飛び出し距離は 4m~6mと5段階の調整が出来ますが、高さを変えることが出来ないのが少し残念…

設置の仕方によってさまざまな練習が出来そうなので、工夫次第でかなり役に立つ商品だと思います!

 

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現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥42,900( 楽天・Yahoo! )

 

 

テニス練習器具⑬ 《 プレーヤー・ボールマシン 》

これは、今回紹介する中で最高額の商品ですが、その分ハイレベルな球出しシステムが組み込まれています!

球出しの間隔は 2~10 秒と幅広く設定でき、連続で出せる容量も150球と大量です!

ボールスピードも 16km/h~136km/h(初速計算)と幅広く調整できるのに加え、球種もスライス・フラット・スピンと変えることが出来、細かくスピン量を調整することも出来ます!

更に弾道の調整も細かく出来るので、スマッシュやボレーだけではなく、回転量の調整も加えれば、高い弾道でスピンが掛かったループボールだったり、ネット際に落ちるドロップショットのような球出しも可能です!

そしてこのマシンの目玉が、6種類の動きが出来る首振り機能です!

まずは左右の球出しが3種類

1.ランダム( コート1面の左右あらゆる場所にランダムに球出しされます )

2.2ライン機能 NARROW( コート半面で左右に球出しされます )

3.2ライン機能 WIDE( コート1面で左右に球出しされます  )

それに加え、前後左右がランダムに球出しされるプレイヤーモードでは、初級、中級、上級と3つのレベルがあり、その設定レベルによってスピードや難易度が変わるようになっているようです!

この機能を組み合わせれば、初級者から上級者までな目的やレベルに合わせた練習が出来そうですね!

 

現時点で、Amazon 以外のサイトで購入可能です⇩

 

現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥495,000( 楽天・Yahoo! )

 

 

テニス練習器具⑭ 《 スピンショット プレーヤー 》

このマシンも同じく高額な商品ですが、オリジナルの球出しドリルが作れるプログラムシステムが組み込まれている優れものです!

更に、スマホやappleウォッチなどにアプリをダウンロードすることで、細かい操作やプログラムの設定を遠隔から行うことも出来ます!

マシンの性能としては、球出しの間隔は 2~10 秒、球種をスライス・フラット・スピンと調整することができ、ボールスピードも 30km/h~120km/hまで設定できます!

弾道は1~50段階まで調整でき、左右も20段階設定可能です( ランダムも可 )!

そしてプログラムシステムでは、1球1球に細かくこの設定を組み込むことができ、6球で1セットの球出しメニューを12種類保存できます!

連続で出せる容量は120球なので、自分の練習したいことを存分に行うことが出来ると思います!

 

現時点で、どのサイトでも購入可能です⇩

 

現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥391,687( Amazon )

日本語の説明書が必要な方は、少し値段は高くなりますが、楽天 か Yahoo! からの購入がお勧めです。

 

 

テニス練習器具⑮ 《 ポータブルテニスボールサーブマシン 

最後に紹介するのが、上の2つより少し安めでありながら両方の機能を併せ持ったようなハイレベルな商品です!

これが有ればオンコートでの練習内容が一変すること間違いなしです!

球出しの間隔は 1.8~8秒で、連続で出せる容量は100球有ります!

ボールスピードも 20km/h~120km/hと幅広く調整できるのに加え、球種もスライス・フラット・スピンと細かくスピン量を調整することが出来ます!

更に弾道も 5~45度と細かく調整でき、深さも最大30mの中で細かく調整できます!

そして注目なのが多種多彩な球出しメニューが組み込まれたトレーニングモード!

固定ポイントボール、水平スイングボール、垂直スイングボール、ディープボールとシャローボール、ツーラインボール、クロスボール、ランダムボール、ハイドロップボール、トップスピン、バックスピン、バレーボール、スマッシュ、プログラム、ムーンボール、可変速度ボールなど…

しかもこれらを専用のコントローラーとスマホアプリで設定できると言う優れものです!

重量も15㎏と軽量で大きさもコンパクト、キャスターもついてるのが助かりますね!

 

現時点で、Amazon のみで購入可能です⇩

 

現時点の最安値( 2024/12/1 )

¥194,032( Amazon )

 

 

❏ まとめ

今回の記事は、子供にクリスマスプレゼントは何が良いか聞いたら…

 

「テニスコートが欲しい!」

 

と言われたお母さんの

 

「いやいや、コートは無理!!」

 

と言う会話から…

 

ならこんなのはどうでしょう?と書いてみました!

 

どれも子供にプレゼントするには高い気もしますが、自分も使うつもりだったり、子供の頑張りを応援する先行投資と考えれば… ねぇ…

って思える商品も有るかもしれません。

 

もし参考になれば幸いです。

 

 

「 これはちょっと掘り出し物じゃない! 」って商品の数々に、書いててかなりワクワクしたカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

「このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。」

先を見据えることの重要性! 全日本ジュニア U18 出場選手を例に考える、ジュニア育成の注意点!

 

カタルです。

 

ジュニアの成長には、最終的にどうなるのか予想の付かない部分が多くあります!

 

僕もこれまで何人ものジュニア選手と携わってきましたが、幼少期に感じるセンスと言うものが、必ずしも最終的な能力を保証するものではないとつくづく感じています!

 

そこで今回は、そんなジュニアの成長過程をざっとイメージしやすくするために、今年の 全日本ジュニア U18 に出場していた選手達を例にしたデータを作ってみました!

 

 

 

 

❏ 2024年度、全日本ジュニア U18 出場選手の過去の軌跡

このデータは、今年から2年ずつさかのぼり、今回の 全日本ジュニア U18 出場選手がU16、U14、U12 と下の年代の時の 全日本ジュニア ではどのような戦績を出していたのかを現したものです!

 

中には途中で海外に拠点を移した選手や、早生まれですでにジュニアを卒業した選手、下の年代からエージアップして勝ち上がった選手などもいるので、あくまで今年の 全日本ジュニア U18 出場者と言う視点からのデータです!

 

ここでデータを見る前に一つ問題です!

U18 で 全日本ジュニア に出場していた選手が U12 に何人いると思いますか?

少し予想してみて下さい!

ちなみに当時の 全日本ジュニア U12 は16シードまでの選手の1Rが[ Bay ]となるドローだったので出場選手は48人です!

 

ではまず男子選手のデータからどうぞ!

 

2024年 U18全日本ジュニア出場者のデータ( 男子 )

 

※ 年代別での[ ー ]表記は、選手がその年代の全日本ジュニアには出場していないことを表しています。

※ U14は残念ながらコロナ過で中止となり詳しいデータはありません。

出場選手の代表地域の表記は U18 出場時のものなので、過去の代表地域と異なることが有ります。

( このデータは全日本ジュニア過去の結果を参考にしています。 )

 

男子選手の答えは10人でした!

 

当たりましたか?

 

プラスで言うと、男子選手では ウィンブルドンジュニア ベスト4 に入り、先日行われた 全日本選手権 でベスト16に入った 本田 尚也( ほんだ なおや )選手が海外に拠点を移しているので、合わせて考えれば11人と言ったところでしょうか!

ちなみに 本田 選手の U12 の全日本ジュニアの戦績はベスト8でした。

 

本田 尚也( ほんだ なおや )選手について書いた記事はこちらから⇩

tenniscoachkataru.com

 

更に言うと、2年前のU16に出場していた選手の数は29人で、半分以上がU18で初出場の選手でした!( 35人の中の3人の選手はU12からの返り咲きです。 )

 

 

それでは女子選手の方も男子選手の結果を参考に同じく予想してみて下さい!

ではデータをどうぞ!

 

2024年 U18全日本ジュニア出場者のデータ( 女子 )

 

※ 年代別での[ ー ]表記は、選手がその年代の全日本ジュニアには出場していないことを表しています。

※ U14は残念ながらコロナ過で中止となり詳しいデータはありません。

出場選手の代表地域の表記は U18 出場時のものなので、過去の代表地域と異なることが有ります。

( このデータは全日本ジュニア過去の結果を参考にしています。 )

 

何と、女子選手も全く同じ10人でした!

 

ちなみに女子は、 斎藤 咲良( さいとう さら )選手、 クロスリー 真優( くろすりー まゆ )選手、 小池 愛菜( こいけ えな )選手、 木下 晴結( きのした はゆ )選手の4人は、プロ転向したり海外に拠点を移したりと 全日本ジュニア には出場していないので、そこも合わせれば14人と言ったところでしょうか!

 

ちなみにこの4選手が 全日本ジュニア U12 でどうだったかと言うと、 斎藤 選手がベスト8、クロスリー 選手が準優勝、小池 選手がベスト8、木下 選手が2Rと言った感じでした!

 

4選手の1人 、斎藤 咲良( さいとう さら )選手について書いた記事はこちらから⇩

tenniscoachkataru.com

 

更に、U16で 全日本ジュニア に出場していたのは27人で、やはり半分以上の選手がU18で全日本ジュニア初出場の選手でした!( 同じく3人の選手は返り咲きです。 )

 

 

❏ 各年代で見る、勝ってる選手の特徴

さて、この結果を見て皆さんはどのように感じましたか?

 

データを見る限り、元々全国上位にいた選手がそのまま上位にいる場合も有りますが、多くの選手が入れ替わっていて、U12の頃のメンバーとU18のメンバーが全然違っていると言う現象が起こっています!

 

これは、U12 ⇨ U14 ⇨ U16 ⇨ U18 と年齢が上がるにつれ、体格の変化や平均的なスキルの向上により全体のプレーの質が変わって行く事で起こります!

 

ここで、各年代で勝ち上がっている選手の特徴を上げて行きたいと思います。

 

※ ここから説明する各世代の特徴は、あくまで僕の見解です。

 

U12で勝っている選手の特徴と補足

 

※ ここで上げている特徴は各単独のもので、重複はしても全てを兼ね備えていないといけないと言う意味ではありません。

 

U12の特徴

・幼少期から試合に出始めていて、経験が豊富。

・U12にしては高い技術やゲーム性を持っている。

・動きが良く、粘り強くてミスが少ない。

・体格が良く、パワフルなショットが打てる。

・特化したプレーを持っていて、それをやり続けるメンタルがある。

etc.…

 

補足

U12では、全体的に体格も技術も未熟な子が多く、勝ち上がっている子とのレベル差も大きいため、大差で試合が終わることが多くあります!

すでに身長が大きい子などの優位性も高く、ラリーしてるだけで相手が返せなくなると言う光景をよく目にします。

その中でも全日本ジュニアに出場するような選手達には基本的に安定感と高い技術も持ち合わせていることが多く、中には見てる方が驚くようなテクニックやショットを見せる子なんかもいたりして、年々ハイレベルになっていると感じます!

 

 

U14で勝っている選手の特徴と補足

 

※ ここで上げている特徴は各単独のもので、重複はしても全てを兼ね備えていないといけないと言う意味ではありません。。

 

U14の特徴

・U12で勝ち上がる経験をしている。

・ストロークの質やコントロールがU12の頃よりレベルアップしている。

・U14にしては高い技術やゲーム性を持っている。

・動きが良く、粘り強くてミスが少ない。

・体格が良くパワフルなショットが打てる。

・しっかりと自分から攻めるプレーが出来る。

etc.…

 

補足

U14とU12は特徴が似通っていますが、U12のころより全体のレベルが底上げされたイメージで、上位互換とも言える状態だと思います。

中にはU12の頃は勝ててなかった子が頭角を現し始めることもあり、特に女子は大きくメンバーが入れ替わっていることもあります。

逆に男子はU12の頃の力関係に大きな変化が起こりづらく、ある程度の順位の入れ替わりは有りつつ全国上位選手のメンツはそこまで変わらない傾向にあります。

このU14の時期は、成長時期の関係で体格の差が大きくなりショットの質も変わって来るので、下の年代の子が上の年代の子に勝つのが一番難しい時期でもあります!

 


U16で勝っている選手の特徴と補足

※ ここで上げている特徴は各単独のもので、重複はしても全てを兼ね備えていないといけないと言う意味ではありません。

U16の特徴
・ラリーするボール自体が力強くパワーがある。
・体感がしっかりしていて、ボディーバランスが良い。
・攻撃的なショットにも安定感があり、ポイントを取り切ることが出来る。
・サーブのキープ率が高い。
・全体的に高い技術を持っていて、プレー中に織り交ぜることが出来る。
etc.…

 補足
U16になると成長期による体格の変化やテクニックの向上などによってプレーの内容が大きく変わり、全体的にパワフルなプレーが主体になって行きます。
それに共ない、U12、U14と結果を出していた選手達の中でも、技術の高さや粘り強さで優位に立っていた選手が勝てなくなったり、元から体格が良くパワーで勝っていた選手の優位性が消え、周りの選手との実力差が埋まって苦戦するようになるのもこの年代です!
逆に、ここまで無名だった選手が身長が伸びてパワーのあるショットを打てるようになったり、プレーの幅が広がったことで頭角を現し、一気にトップへと昇って行く事もあります。
このU16までにどのようなプレーを身に付けているかがジュニア時代の一つの目安になっていて、今後伸びるか伸びないかの分岐点にもなり得る年代と言えます!
 
 

U18で勝っている選手の特徴と補足

※ ここで上げている特徴は各単独のもので、重複はしても全てを兼ね備えていないといけないと言う意味ではありません。

U18の特徴
・ベースとなるボールの質が高く、オフェンスもディフェンスも安定している。
・強いフィジカルを持っていて、最後までプレーの質が落ちない。
・最後まで追えるフットワークが有り、鋭いカウンターが打てる。
・パワフルなショットで攻撃することが出来る。
・相手を崩す展開力や攻撃の形を持っている。
・ネットプレーでもポイントを取れるスキルが有る。
・サーブが強力でキープ率が高い。
etc.…

 補足
U18になると高校入学でスクールを離れる選手が多く、プレー内容の変化は少なくなる印象ですが、トレーニングなどでフィジカルが強化され、動けてミスが少ない選手が多くなります。
その分どの選手も同じようなプレーを身に着けていることが多く、レベルの差がより無くなって行く傾向にも有ります。
特に男子は、各選手のサーブが強力になり、簡単にはブレイク出来ない状況になって来るので、一度ブレイクされたら負ける可能性が有ると言うストレスの中でのキープや、ワンチャンスを生み出すための駆け引きと、それをものにする集中力なども重要な要素になって行きます。
U18では、U16までは攻撃的なショットで優位になっていた選手が粘られて負ける場面などもよく見られ、フィジカルの強化でハイレベルになった守備力の優位性も上がって行きます。
最終的に攻守ともにハイレベルなプレーが出来る選手が勝ち残れるようになるのがこの年代だと言えます!
 
 


❏ 年代が上がるにつれて勝てなくなって行く理由

ここまで各世代の特徴を説明して来ましたが、これを見比べて行けば、U12で勝っていた選手がU18で勝てなくなって行くいくつかの理由がなんとなく分かって来るのではないでしょうか?

その要素をいくつか挙げると…
 
要素1
 U12のカテゴリーで勝つことだけを考えたプレーを身に付け、その後もプレーを大きく変えられなかった場合…
年代が上がり体格もテクニックも上達した選手には通用しなくなって行きます。

要素2
その年代の中では特化していたプレーを武器にし、その後そのプレー以外の上達が乏しい場合…
年代が上がると、その特化していたプレー自体が周りも出来ることになり、更には対応されることも増えて行くので、自分自身の優位性を失ったことで勝てなくなって行きます。

要素3
ベースとなるラリーの質や対応力を身に付けられていない場合…
年齢が上がるにつれ、各選手の球の伸びや重さ、回転量など、普通にラリーしているボール自体の質が変わって行きます。
そのボールに対応したり、自らも打てるようになっていない選手は、ラリーしてるだけで追い込まれたりミスをする状況になってしまい、勝つのが難しくなって行きます。

要素4
サーブ力とリターン能力を向上させれていない場合…
何よりも大きな差となって行くのがサーブです!
U12やU14では、ほとんどのポイントがラリーで決まり、キープとブレイクがまちまちになりやすいのに比べ、U16、U18ではサービスキープが当たり前になって行き、キープ率が低い選手が勝ち上がるのは非常に厳しくなります!
そして、そんなサーブを崩すためのリターン能力の高さが、勝敗を分ける一つの要素になって行くのです!
この2つをレベルアップ出来ていない選手が上の年代で勝つことは、ほとんど不可能と言えると思います。
 

 

僕が考える年代が上がるにつれて勝てなくなって行く理由は大まかにこんな感じです。( 細かく言えばまだありますが… )


そんな要素も伴って…
年代が上がると「 12歳の頃はあの子強かったよね… 」と言われている選手がとても多いと言うのが現実として有ます…

この事に輪をかけてしまっていると感じるのが、U12で結果を出させようと焦り、熱を入れすぎた取り組みをしてしまう親御さんの存在です!
 
この早く結果を出させようとする考え方や行動が、要素1の状態を作り出してしまい…
結果、を身に付けれずに年齢が上がってしまうと言う苦しい状況を生み出してしまうのです!
 

❏ 先を見据えた考えと、努力する意識の強さが道を分ける

ここまでの説明で勘違いしないで欲しいのが、U12で結果を出してはいけないと言う意味ではありません!

言い方は悪いですが…
所詮はまだ12歳レベルでの結果だと言う事と…
ここから先の成長が大切だと言う事を、選手も周りの大人も理解しているかどうかだと思うのです!

これは…
たまたま昔知り合った、当時は大学生だった選手に聞いた話しなのですが…
その選手が16歳の頃、12歳の 錦織 圭( にしこり けい )選手と試合をしたことが有ったらしいのです。
 
その選手は正直かなりビビっていたらしく…
4つも下の選手に負けたくないと言う思いとプレシャーでヤバかったと言っていました…
しかし試合が始まってみると、想像していたほどのプレーでは無いと感じ…
6-1 6-1( うろ覚えなので正確なスコアでは無いかもしれません… )と言うスコアで勝つことが出来たと言うことでした。

その当時、U12の全国大会3つで優勝し、世代でダントツの実力が有った 錦織 選手ですら、上のカテゴリーの選手と戦えばそれぐらいの力の差が有ったと言う事です!

つまり…
ジュニア時代で重要なのは、早く結果を出す事では無く、最終的に高いレベルでプレーできる実力を付けれたかどうかで、その為の先を見据えた1つ1つの取り組みと考え方が、更なる道を開く切っ掛けにもなって行くと思うのです!
 

❏ まとめ

僕が長年ジュニアを教えて来て感じているのが、子供達の最終的な上達レベルを、幼少期に測ることなんか出来ないと言う事です!

 

これは…

仮に、言われたことがすぐ出来る器用な子と、言われたことが中々出来るようにならない不器用な子がいたとしても、最終的に不器用な子の方が強くなると言うことをよく目にして来たから言えることです!

 

もしその中に判断する要素が有るとすれば、その子が競技に対する熱意と努力し続けられる意志の強さを持っているかどうかじゃないかと思います!

ただそれも、年齢が上がってから身に付いて来る事も有り、やはり推し量ることは出来ないと感じるのです!

 

……

2024年9月6日に全日本ジュニアの全日程が終了しました!

 

出場していた教え子達の中には今大会で中々の結果を出してくれた子もいました。

ただ、ここまで説明してきたように本当に重要なのはその後の取り組み方です!

 

もちろん教え子が良い結果を出すことはとても嬉しいことなのですが、大きく褒めたり祝ったりはしないように心がけました…

 

これは、教えている僕らコーチが目の前の結果に一喜一憂しすぎてしまったとすれば、その結果を出した選手を調子づかせてしまったり、成長を止めてしまう考え方に誘導してしまうかもしれないからです!

 

常に先を見据えた考え方を忘れずに、教え子の可能性を潰さないようにと気を引き締めるカタルでした。

 

 

~おしまい~

 

 

 

「 ものが違う! 」 東レ で優勝した 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手 を生で観て感じたその強さ!!

 

カタルです。

 

2024/10/27( 日 )に全日程を終了した WTA500 東レ・パンパシフィックオープン!

 

今大会は残念ながら多くの出場予定選手が欠場してしまい、レベルが全体的に落ちてしまった印象でしたが、その分多くの日本人選手が予選から本戦に勝ち上がっていたので、その選手達のプレーが世界ランク上位の選手達相手にとどこまで通用するのか?にも注目しつつ、そんな選手達を直接観戦するために有明コロシアムに足を運びました!

 

と…

ここまでの内容だと、そんな日本人選手達について詳しく書いて行きそうな雰囲気を醸し出していると思いますが…

今回はちょっと違います(笑)

 

一応、今大会で日本人最高成績だった 石井 さやか( いしい さやか ) 選手についての記事を前に書いたので、そっちが気になる人は下からどうぞ⇩

 

 石井 さやか( いしい さやか ) 選手についての記事はこちら⇩

tenniscoachkataru.com

 

 

 

 

❏ 世界ランク7位 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手

僕は、去年の 東レ も観戦していて、イガ・シフィオンテク 選手や ジェシカ・ペグラ 選手などのプレーも観ているのですが、その時でもそこまで感じていなかった衝撃を今回の出場選手の中の1人に感じました!

 

それが今大会の第1シードにして、そのまま優勝を勝ち取った!

中国の 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手 です!

 

鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手のデータ(2024/10/28)

 

・自己最高世界ランキング 7位

・現世界ランク 7位(2024/10/28)

 

・全豪オープン準優勝( 2024 ) パリオリンピック金メダリスト( 2024 )

 

・「 Wilson」契約選手

・2021年にプロ転向( 当時18歳 )

・生年月日 2002年10月8日 22歳

・身長 178cm

・右利き

・出身 中華人民共和国 湖北省十堰市

 

 

※ 漢字だと読めない人が多いため、ここからは 鄭 選手の表記を ジェン 選手とします。

 

ジェン 選手のプレーについては、全豪オープンの決勝で アリナ・サバレンカ 選手と対戦していたのを観ていましたが、その時は サバレンカ 選手の圧倒的なプレーが目立っていたため、正直言うとどのようなプレーだったかあまり記憶に残っておらず、観戦当日の時点では、あまり観戦のメインとは考えていませんでした…

 

そんな ジェン 選手の 2R の対戦相手が 内島 萌夏( うちじま もゆか )選手と言う事で…

 

前に 内島 選手を紹介した記事はこちら⇩

tenniscoachkataru.com

 

どちらかと言うと、内島 選手が上位シードの選手とどのような戦いをするのか?の方に興味があったっというのが正直なところでした…

 

 

❏ 「 ものが違う! 」 そう感じさせる躍動感あるプレー!

そんな 内島 選手中心で観始めた試合でしたが…

実際プレーが始まって感じた ジェン 選手の印象は…

 

「 ここまで観てきた選手とはものが違う!! 」

 

というものでした!

 

まず衝撃だったのがフットワーク!

178㎝と言う高身長とは思えない素早いステップワーク!

何よりボールに入りに行くスピードが段違いに早い!

こんなボールの入り方が出来る女子選手を始めて見たかもしれません!

 

その中でも前にしっかり入れた時のショットがかなり強力で、一撃で相手を追い込める攻撃力が有ります!

更に、左右に振られた時のカウンターにも相手からポイントを奪える鋭さが有り、何よりコースがエグイ!

 

プレーは基本フラット系のショットを主体にどんどん攻撃して行くスタイルですが、状況に応じて上手くスピン系を織り交ぜる柔軟さも持っていて、高い対応力を感じさせます!

その上、ネットプレーでもポイントを取り切れるテクニックも持っていて、積極的にネットに詰めて行くプレーを見せていました!

 

そして恐らく、どんどんペースを上げて行くプレーにも挑戦している感じで、タイミングが合って来ると手が付けられない躍動感あるプレーが展開されていました!

 

唯一サーブがたまに精度が落ちる瞬間帯が有り、そのままブレイクされることも有りましたが、基本的には180㎞前後のファーストサーブをコンスタントに打ち分けるので、確率が高い時のキープ率ははかなり高いものでした!

 

 

❏ スコア以上に感じる力の差…

今回観戦した 内島 選手との試合では、1st が 7-5 と競ったスコアとなり、 内島 選手がよく食らいついたとも言えますが、実際は ジェン 選手がリターンから積極的にペースを上げて打ち込みに行ったボールのミスが多かたのがキープ出来ていた要因とも言える内容で、ジェン選手がペースを上げる練習していたようにも感じました…

2st に入ってタイミングが合い始めてからは 内島 選手のファーストすらコースに叩き込まれる苦しい展開になって行き、後半は何をしても通用せずに手も足も出ないと言う圧倒された状態となり、 0-6 と言うスコアでの決着となりました…

 

ここからは少し日本人目線で話しをして行きますが…

1st の時点では、 内島 選手がラリーで強気に取り切る場面が有り、先にブレイクにも成功しリードした状態になったので、「 あそこをキープ出来ていれば、1st は取れた可能性もあった! 」と言いたい…

…言いたいのですが…

その後、連続でブレイクされての 5-7 …

2st は一度もキープできずに 0-6 …

序盤のスコアとしては競っていたものの、本格的に集中力が上がってきた時の力の差は歴然だったと思います…

特に 2st の後半は、 内島 選手が何をしたら良いのか分からないと感じながらプレーしていたようにも見えました…

これはかなりショックだったんじゃないかと思います…

 

実際、その後行われた WTA250 江西省( こうせいしょう )オープン では、第3シードとして出場しながら1R で負けてしまっていたので、やはり引きずっているのでは?と心配になりました…

ただダブルスでは決勝まで勝ち上がり見事にツアー初優勝を成し遂げていたので、しっかり切り替えることが出来たんじゃないかと期待しています!

 

上との差も感じつつ、今後更にレベルアップした姿を 内島 選手には見せて欲しいですね!

 

 

❏ まとめ

今回、プレーを生で観て衝撃を受けた 鄭 欽文( ジェン チンウェン )選手について書いて行きました!

 

今現在22歳と言う年齢も考えると、今後過去最強のアジア女子選手になる可能性すら有るとプレーから感じました!

 

まあ…

そもそも 全豪オープン準優勝にしてパリオリンピックの金メダリストを注目していなかったと言うのが、僕の認識が甘かったと言えそうですが…( 苦笑 )

 

しかし、最近中国の選手がほんと強い!

男女共にどんどん新しい強い選手が出てきますよね!

 

それに比べてみ日本人は…

なんて悲観するのではなく、同じアジア人として逆に可能性を感じて行きたい所です!

 

日本人にだってまだまだプレーのスケールを上げて行ける可能性が有るはずです!

より研究し、より高いパフォーマンスを発揮できるような選手に教え子を育てて行きたい!

そんな思いに気持ちを高ぶらせるカタルでした。

 

 

~おしまい~